第27戦(5月7日)

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すんまへん!ノムさん16失点

吉田豊、ブチ壊し19安打蜂の巣

 ファンのみなさま、ごめんなさい。野村阪神が0―16の大敗を喫した。先発吉田豊が初回から大炎上。5試合連続ホームランが期待されたジョンソンも1回2死二、三塁で凡退して、ノーヒット…。エースを打つ! と意気込んだ斎藤隆には5安打無得点。ええとこなしの完敗に、野村監督も「ファンに申しわけありません」。

5月7日・横浜
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神
横 浜 16
【勝】斎藤隆【敗】吉田豊
【本】波留2号(ソロ=吉田豊)


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「寂しいね」5安打

 ここまでコテンパンにやられれば、むしろサッパリする。2回まで10失点。その後も横浜マシンガン打線のエジキとなった虎投陣は、16失点の大炎上。殴られっぱなしの野村監督は、ぼやくどころか、まずファンに頭を下げた。

 「ファンのみなさま、申し訳ございません。一言、(紙面で)謝っといてください。久々の関東で、ぶざまな試合をしてしまって…」

 3連勝、貯金2の勢いで乗り込んだ横浜戦だったが、完全に空回りしてしまった。いくら野村IDをもってしても、2回までで10点も取られれば、跳ね返すのは無理。ベンチで歯ぎしりするだけの展開に、さすがの指揮官も苦笑いすら浮かべる始末だ。

スタメン
阪 神横 浜
坪 井石井琢
和 田波 留
佐々木鈴木尚
ブロワーズローズ
ジョンソン駒 田
矢 野川 村
星 野ポ ゾ
新 庄谷 繁
吉田豊斎藤隆

 わずかに怒りのホコ先が向いたといえば、打たれた投手陣よりも淡白な打線の方だった。見せ場といえば、1回2死二、三塁の場面ぐらい。これもジョンソンが左飛に倒れて、あっけなく終了。大量失点で打線は戦意喪失状態となり、斎藤隆に完封のオマケまでプレゼントしてしまった。

 「それにしても寂しいね。横で見ているからコースは分からないけど(斎藤隆は)配球も淡白だったんじゃないか。すごい球があるとも思えないしね」

 わずか5安打は、情けない限り。「いいピッチャーがどんどん出てきてもらわないと、チームは強くならない」。前日(6日)の強気発言も、この惨状では赤っ恥。だからこそ、意地を見せられなかった打線がもどかしい。

 それでもファンは、野村阪神に温かかった。「明日、明日頼むぞ!」。バスに乗り込む指揮官に、罵声ではなく声援が飛んだ。たかが1敗。まだ貯金はある。1点差の悔しい負けを喫するぐらいなら、今季最多失点の方が開き直れる。「ショック? 残らないよ、何も…」。最後に、野村監督が本音をチラリこぼした。そう、この借りは、8日にお返しすればいい。

<写真=せっかくのいいムードが吹っ飛んでしまった大敗。野村監督(中央)もベンチで頭を抱え、この日は暗ーい阪神ベンチでした>

“炎上”投手のザンゲ

 (1)吉田豊5失点 今季横浜戦の対戦防御率2.03を誇る吉田が、大誤算だった。波留に浴びた一発を口火に、初回3失点。2回も立ち直る気配は見えず、4安打4四球、1回1/3で移籍後最短KOを食らった。「(波留は)よく飛んだね。リズム壊した? それだけじゃないけど…」。

 (2)葛西も5失点 2番手葛西も、いきなりローズに2点タイムリーを浴びるなど、5安打5失点。吉田、葛西で計10失点と、2回で試合は決まった。「フォームに間がなく、タイミングを合わされてしまった。球の走りもね…」。

 (3)井川も2失点 2日のプロ初登板(対広島、甲子園)で1死も取れずに降板した雪辱を期した井川だが、またも洗礼を浴びた。3イニングで4安打2失点。「とにかくストライクを投げるのに必死でした。最速147キロ? 真っすぐ自体の走り自体はよかったけど…」。

 (4)中込も3失点 中継ぎ降格の中込も4安打3失点。「点を取られてしまったから…」。その後は何を聞いても首をひねるばかり。

 (5)部坂も1失点 地元横浜でスタンドに母陽子さん(51)と姉真弓さん(28)をプロ入り後初めて招待したが、駒田に適時打を浴びるなどホロ苦の2安打1失点。「シュートが甘く入ってしまって…。やっぱりボクの場合、左ですね」。

20年ぶりの“大敗”

 ▼阪神の16点差での大敗は、1979年5月9日の大洋(現横浜)4回戦(横浜)に21―0で敗れて以来、20年ぶり。このときは先発小林をはじめ長谷川勉、竹田、安仁屋、上田二の5投手が大洋打線にめった打ちにされ、打線も大洋先発・平松の前に沈黙。まるで卓球のようなスコアでの屈辱となった。これがたたったのか翌10日の同カード、同12日のヤクルト戦(長崎)と3連敗を喫してしまった。横浜には、昨年も8月25日の22回戦(甲子園)でも14―1で敗れている。

ジョンソン不発「4タコ」

5試合連発ならず

 せめて最後に見せ場を―。左翼スタンドに陣取ったイエロー・カラーの集団の願いは届かなかった。9回、2死二塁からこの日の4打席目に入ったジョンソン。しかし斎藤隆の前に三飛に倒れ、大敗の試合が終わった。初回にも2死二、三塁の先制チャンスに打席に入ったが左飛に倒れてしまった。結局、この日は4打数無安打。もちろん5試合連発はならなかった。

 「本塁打がなかった? 残念だったけど、長いシーズン、こういう日もあるよ。斎藤はコントロールがよかったんじゃないかな」。阪神の5月の4試合すべてで本塁打を打ち続けていた男は、それが途切れたことにもサバサバした様子。「また明日から出直しだね」と笑顔で球場を去った。その表情はこの1敗で何かが大きく変わることなどあり得ないと言いたげだった。

ブロワーズ、3戦ぶり快音

 悩める主砲ブロワーズが3試合ぶりとなるヒットを放った。初回、1死一塁から打席に入ると斎藤隆から左翼線に二塁打を放った。打点は記録されなかったが久々の快音は阪神ファンを喜ばせた。「久しぶりに打ててよかったけど、まだまだこれからだね」と表情を引き締めていた。横浜戦はこれが6回戦だったが一時帰国していたブロワーズにとっては初対戦。これですべてのチーム相手に出場したことになった。

 矢野(今季ワーストの16失点に)「何ともいいようがないね。ボクのリードも悪かった。最少失点に抑えないと…」

 松井ヘッドコーチ「完敗やな。吉田は波留の一発で逃げてしまったね。葛西が抑えていれば? 野球にタラレバはない。そのためにミーティングをしてるんだから…」

 八木沢投手コーチ「吉田はブルペンで見てても、あんな感じになるとはねえ…。葛西と合わせ、ベテラン2人で10失点は情けない」

 柏原打撃コーチ「ジョンソン? そんないつもいつも打てるかいな。こういう日もある。ブロワーズに関しては、まだ何もアドバイスはしてない。メジャーで何年もやって来てるんだからね。ただきょうのヒットが、手掛かりでも足掛かりにでもなってくれればいいよ」

(14勝13敗)


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