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坪井が猛打賞!16安打10点爆勝11日ぶり白星…65イニングぶり勝ち越し
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屈辱味わった1・2番大暴れ
ウップンを晴らす。そんな表現では物足りない2人の爆発だった。7連敗の元凶とも言えた1番坪井が5安打なら、2番和田も3安打1打点。今回の福岡遠征でともにスタメン落ちの屈辱を味わった2人が、5試合ぶりに1、2番の出場で10打数8安打の大暴れだ。暗黒の淵に沈んでいた野村阪神を引き上げ、今季初の2ケタ得点10点の快勝に大きく貢献した。 まずはファンを心配させた坪井だ。初回に「狙ってた」というセーフティーバントを決め、一気に6打数5安打と打ちまくり、ヒットマン復活を印象づけた。今季初の猛打賞、1試合5安打5得点は自身初の快挙となった。 「スッキリした? いえ別に。でも連敗が止まってよかった。勝ちに貢献した? どうですかね、一番打ってほしい場面で打てなかったし」。クールさを気取りたい若者は唯一の凡打に終わった6回、1死満塁での遊ゴロを反省し、喜びの談話に代えた。 実は坪井はギリギリの状態だった。「ファームにやろうかと考えてた」と試合後の野村監督。連敗中、プロ球界新人最高打率(3割2分7厘)をマークした昨年の面影など全くなかった。そんな坪井の打撃内容に、屈辱の2軍落ちの危機が迫っていた。 だが野村監督は試合前、2軍落ち通告の代わりに、厳しいアドバイスを送った。打つ瞬間に左手の内側が上を向く形になっているのを発見、投手側に向けることを指摘した。柏原打撃コーチも「ちょっと変わってたな」と言うようにオープン・スタンスをスクエア気味にするよう指導。そんなマイナー・チェンジが結果を呼んだ。
和田にも意地があった。前日(17日)はスタメンから外された。チームの今後をにらんだ若返り策だったが、そんなムードに従順になってはいられない。この日は記念の1500試合。先発起用は監督の計らいでも、4打数3安打1打点の働きで記録に自ら花を添えた。もちろん首脳陣を見返した格好でもある。 「スタメン落ち? そういう思いを繰り返してここまで来たんだから…。もうちょっと頑張ります。節目の試合で勝利に貢献できてよかったよ」。恵まれない体格で、エリートとは言えない道を歩いたプロ15年。区切りの白星の味を、ベテランは噛みしめた。 1、2番の出塁率が上がってくればチームの力も上がってくる。7連敗中、試行錯誤した野村監督も、額面通りの実力発揮なら、この1、2番コンビがもっとも安定しているのは否定できない。華々しい脱出劇でも、借金5は依然苦しい。が、まだ4月。坪井、和田のコンビが復調した阪神なら、もうドロ沼は無縁だ。 <写真上=復活だ坪井! 不振を吹き飛ばす5安打の坪井は、ダイヤモンドを激走、写真下=連敗をストップさせた阪神ナインは勝利のハイタッチ>
3番新庄、連続二塁打地元福岡で、今季初3番に指名された新庄が燃えた。7―3でリードの8回、右中間突破の2点適時二塁打。さらに9回にも左翼越えの連続二塁打で、ダメ押しのダメ押し。わずか2日前に1軍に合流したばかりの新庄が、完全復活をアピールした。 「3番ですからね。燃えましたよ。左足が突っ込まなくなりましたからね」。 好調の要因をサラリと説明した。左ヒザ痛はまだ完治してないが、ひょっとすればケガの功名? 「プラスに考えれば、そうですね」。そんな思考ができるのも、結果が伴っているからだ。 クリーンアップに名前を連ねたのは97年10月12日の横浜戦(甲子園)以来(その時は5番)のこと。2年ぶりに大役を任された試合で、連敗ストップしたことが何よりうれしい。復帰3戦で13打数4安打3打点、打率3割8厘。新3番は当分、新庄で決まりだ。 魅せたTOP!本塁やWスチールやノムさん、8試合ぶり笑顔
古田ボウ然…勝負決めた重盗
8試合ぶりの勝利の味は、やはり格別だった。試合後、報道陣に取り囲まれた野村監督は自ら切り出した。「あれっ(報道陣が)少ないな。ヒーロー(の選手)がたくさんいるから? 何や、今日はオレがヒーローと違うのか」。こんなジョークが出る時は、とびきり機嫌がいい。頭をかきむしっていた前夜までの苦悩は、一気に吹き飛んだ。 16安打10得点。一見、打線爆発に目を奪われがちだが、それを誘発したのは明らかにTOP野球だった。最初に仕掛けたのは4―2でリードの5回2死三塁。ジョンソンの打席で、なんと三塁走者の和田が1球目にホームスチールを試みた。「もちろん、初めて。単独? それはないよ。でも盛り上がったかな」(和田)。結果は和田のスタートが遅れて失敗。しかしヤクルトバッテリーを揺さぶった心理作戦は、2度目の奇襲に見事はまった。 「高波はいい判断していたね。これから(古田は)きっとやりにくくなると思うよ」。野村監督も絶賛した奇襲第2弾は、7回2死一、三塁の場面。一塁走者の今岡が二盗にアタック、それを見た古田が二塁へ送球する。その瞬間、三塁走者の高波がホームめがけてGOだ。「ああいう場面こそ、僕の足を見せどころ。(三塁コーチャーの)福本さんもイケイケと行ってくれたし、思い切っていけました」(高波)。慌ててセカンド土橋がホームへ投げ返したが、もはや後の祭り。キャンプから何度も練習してきた重盗が、古巣ヤクルトの息の根を止めた。 思えば2年前のヤクルト戦(97年4月20日・福岡ドーム)。当時は敵将の野村監督に5回2死一、三塁で重盗を決められ、虎は以降2年間もその幻影に悩まされた。今度はタテジマを着た野村監督が、同じ作戦を古巣ヤクルトにお見舞いした。虎ファンには、これ以上痛快なことはない。 ベンチ前には盛塩を、球場へのバスの通行路を毎日変えた苦悩ともオサラバだ。「きのうは野球は不如意と言ったが、今日は野球は意外性や」。最後の最後、頼りになるのは、やっぱりTOP野球。会心の重盗で、野村阪神がひとまず泥沼から脱出した。 <写真=7回表(阪神)2死一、三塁、打者矢野の時、一塁走者今岡が二塁へ、古田が二塁へ送球する間に三塁走者高波が生還> ジョンソンやっと出た〜25打席ぶりヒットブロワーズ再来日に合わせたかのような僚友ジョンソンの快打だった。3試合ぶりにスタメンに復帰したジョンソンが、2安打1打点と意地の爆発をみせた。これでヒットを放った全4試合に、チームが勝利。幸運の男が、連敗ストップの“立役者”となった。 「正直言って、ホッとしたよ。長かった」。 7日の広島戦以来、ナント8試合、25打席ぶりの安打だった。3回2死一、二塁、貴重な3点目をたたき出す中前適時打。「打ったのはフォーク。ミートを心掛けたのが、いい結果になったんだと思うよ」。続く6回の打席でも、右翼線二塁打。ここ2試合はスタメンも外され、チーム7連敗の責任を肌で感じ取っていた助っ人が、久々の働きに胸をなでおろした。 「チームが勝ったことが一番うれしいね」。ジョンソンが打てば、チームは勝つ。チームはようやく4勝目を挙げたが、この全試合でジョンソンがヒットを放っている。勝利を呼び込むラッキー・ボーイ的な存在なのだ。「チームも自分も、まだまだこれからだよ。どんどん調子を上げていきたい」。逆に言えば、ジョンソンが無安打だと、チームは全敗。朋友ブロワーズの再来日も大きな励みにして、不敗神話をさらに築き上げる。 プロ初セーブ“頼れる”福原3回0封で「球団初」新人4月1勝1Sルーキー福原がプロ初セーブを挙げた。7回から3イニングをシャットアウト。新人投手で4月中に初勝利と初Sを挙げるという、阪神史上初の快挙を成し遂げた。 「点差が開いてたので、楽に投げられました」。投げるたびに、自信と風格を身につけてきた。4点リードの7回、3番手として登板。最速145キロの速球で、3回を2安打無失点に封じた。8回には、池山から、高めの144キロ直球で空振り三振。リーグ屈指の長距離砲との真っ向勝負にも完勝した。 「よく分かりませんけど、スゴイことなんですかね」。記念すべきプロ初セーブ。4日の巨人戦で初勝利も挙げており、これで1勝1S。新人投手が4月中に初勝利と初セーブを記録するのは、阪神では球団史上初めてのことだ。「2イニングの予定だったが、点差がついたので、最後まで投げさせた。スピードと力で押せるのがイイね」(八木沢投手コーチ)。新人ながら、今やもっとも頼れるセット・アッパーだ。 川尻、我慢の3失点2勝目先発川尻が6安打されながらも、3失点でしのぎ、今季2勝目を挙げた。「勝てたからよかったよ。(チームの)連敗を止められたからね」。5回、田中の失策で1点差に迫られ、なおも無死一、二塁のピンチに立たされる。だが、ここで奮起するのがエースと呼ばれる男だ。前日決勝弾を放っているペタジーニを二ゴロ併殺。続く池山を三振。味方のミスによる悪い流れを断ち、1点差のままリリーフ陣につないだ。「あそこを抑えられたのが、大きかったね」。3日の巨人戦で野村監督に初白星をプレゼントしたのに続き、連敗を7でストップする大仕事。「今度は、相手投手がイイ時に、ビシッと勝ちたいね」と高らかに宣言した。 定詰笑顔の初マスク開幕1軍メンバーで、唯一出番のなかった定詰が、13試合目にして初出場。9回、“リリーフ捕手”として登場し、連敗ストップを締めくくった。「ようやく、やね。監督からも『開幕したな』と言われたよ」。やっと巡ってきた出番に笑顔を見せた。若手投手陣の信望も厚いだけに、これからは出場機会も増えそうだ。 (4勝9敗) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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