第6戦(4月8日)

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野村さん、坪井に代打の真相

怒りの断…1番降格か

 「内容が悪い。打てない」。ノムさんが坪井に怒りの断だ。8日の広島戦5回、2死二、三塁というチャンスで坪井が降ろされた。開幕から不振にあえぐ安打製造機に、野村監督が代打を送る衝撃的なシーンがあった。しかし、当面はスタメンを外すことはなし。10日は甲子園開幕の阪神。坪井よ、本拠で復調のキッカケをつかめ―。

4月8日・広島
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神
広 島
【勝】菊地原【S】小林幹【敗】藪


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 厳しい決断が下された。昨年は新人の最高打率(2リーグ分立後)をマークするほど活躍し、今季も阪神打線を引っ張る存在として期待されていた坪井に代打が送られたのだ。我慢を続けた野村監督がついに決断した。

 0―0のまま迎えた5回の攻撃だった。浜中の中前打と敵失で作った2死一、三塁のチャンス。打席に向かいかけた坪井がクルリと回転してベンチに戻った。代わりに北川が打席に向かう。坪井へ代打。衝撃の瞬間だ。その北川は二ゴロに倒れ、その直後に得点されて負けた。ショックだけが残った。

 「坪井は悪いな。打てなさ過ぎるし、内容の悪いのが長すぎるわ。オープン戦からずっと悪いからな」。ひとつの決断を下した野村監督は、広島市民球場の観衆の怒号に負けないように大声を張り上げた。

 2年目のジンクスに苦しむ坪井はオープン戦から不振が続く。18試合に出場し、69打数15安打の2割1分7厘。シーズンに入っても調子は出ず、開幕の巨人3連戦ではノーヒット。広島に来てやっと安打が出たがそれでも前日まで23打数3安打の1割3分とまったくふるわない。

 そしてこの日も広島の先発・菊地原の前に2打席連続で空振り三振といいところがまったく見られない。柏原打撃コーチも「誰が見たってよくない。代えられても仕方ない場面や。あそこは菊地原を早く攻略せなあかんところやったしな」と首を振った。野村監督でなくても代打を送るしかなかった。

スタメン
阪 神広 島
坪 井野 村
和 田ペルドモ
平 塚前 田
ジョンソン江 藤
今 岡緒 方
吉田豊浅 井
星 野金 本
矢 野瀬 戸
 藪 菊地原

 その坪井はいつものように無言を通し、足早にバスに乗り込んだ。野村監督は「スタメンから外す? いやそこまではな…。うちはそんなに選手層が厚くないからね。浜中でもスカッといいところを見せてくれたら、また別なんだけどな」とボヤいた。

 さらに監督は「浜中も坪井もコンパクトなスイングができない。だから150キロ出るピッチングマシンを作れって言ってるんや。口で言ってコンパクトにできんなら実際に速い球を打って身をもって体験しなきゃしょうがないやろ」と秘策まで口にしてしまった。

 「悔いの残る試合や」とつぶやいた監督。開幕2カードを終え、とりあえず3勝3敗の5割でのスタートとなった。10日からは無傷の中日2連戦。課題を抱えながらも仕切り直して挑んでいくしかない。

<写真=1、3回に三振。5回の好機には代打を送られ肩を落としベンチへ戻る坪井>


今岡バット絶好調、6試合で.391

 ゼロ行進の屈辱を救ったのは、絶好調の今岡だった。8回無死一、二塁で右翼線への適時三塁打。この日も2安打を放ち、開幕6試合でなんと23打数9安打、3割9分1厘の大活躍だ。「でもチームが勝つのが優先です。勝ちたいですから」。前夜は2ランスクイズで好走塁を見せるなど走攻守でチームを引っ張る今岡だが、チームの敗戦に肩を落としていた。


“連泣”藪に何が?

6回5失点KO

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 またも勝てなかった。お得意の広島相手に、一気の貯金2を目論んだ藪が、まさかまさかの7安打5失点を喫した。開幕戦に続き、2試合連続の敗戦投手。またも、野村監督に白星をプレゼントすることは出来なかった。

 「1失点で踏ん張らないといけないのに、6回の(4失点)が余計でしたね。我慢しなきゃ…」。帰りのバスへ向かう藪は唇をかみ、キッと前を見据えた。味方の援護がない中、5回に1点を献上。さらに6回には2つの四球からピンチを招き、2死から3連打で試合を決める4失点を許した。終盤の集中打で2点差まで詰め寄っただけに、悔いの残る1イニング。「藪はエエのか悪いのか分からんなあ」。開幕から絶大な信頼を寄せて来た野村監督も、さすがに首をひねった。

 調子自体、よくなかった。「開幕戦の方がよかった。ストレートが走ってなくて…」と矢野がいうよう、この日の最速は138キロ止まり。「甘め」と言われる広島球場では、134、5キロに相当する棒球だった。これではここ2年で12勝3敗と抜群の相性を誇る赤ヘル打線でも、キバを剥く。変化球でしのいだ配球にも、限界があった。

 「きょうはよくなかったけど、逆転の可能性もあったんだから、しっかり投げないとね」とエースゆえ、八木沢投手コーチも厳しい注文を出した。エースに開幕3連敗は許されない。「次、頑張るしかない」。藪も短い言葉に決意を込めた。

<写真=どないしたん? 阪神さま。6回裏2死二塁のピンチに瀬戸の打球はレフト平塚(右)とショート今岡の間にポトリ、痛い4点目を献上してしまった>


浜中出た初ヒット

 期待の浜中にようやく今季初安打が飛び出した。左の菊地原か、右の佐々岡か。阪神は迷ったあげくに7番にアテ馬として吉田豊を起用。「左なら行くぞと言われてました」とスタメンこそ逃したが浜中だが、首脳陣の期待に応えた。「1本は出たけど、まだまだです。(小林幹の)真っすぐは速くて振り遅れてしまいました」。8回無死三塁で空振り三振に倒れたことの反省は忘れなかった。

八木が1000試合

 ベテラン八木が通算1000試合出場を果たした。87年5月12日の対巨人戦(後楽園)で初出場してから12年。メモリアルゲームは、9回1死から代打で出場して中前打を放った。「1000試合といっても、あまりピンとこない。一つの区切りとして、また前を向いていきたい」。試合後、野村監督からは「悪い試合になって申し訳ないな。おめでとう」と握手を求められていた。


部坂うれしい初勝利

 ドラフト4位の部坂俊之投手(24=東芝府中)が8日、ウエスタン広島戦(由宇)で初先発し、初勝利を挙げた。「攻めの投球で勝負したい」と話していた通り、キャンプで習得したシュートなどを右打者の内角へズバズバ。5回を6安打2失点に抑え、見事勝ち投手となった。1軍での初勝利は、ドラフト3位の福原忍投手(22=東洋大)に譲ったが「自分は自分のペースで頑張ります」とキッパリ。1軍昇格へ着々と地盤を固めている。

(3勝3敗)


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