98年タイガース戦跡 第105戦(8月27日)坪井、打撃ベストテン3位
破格の第3位、初登場だ。ついに坪井の名前がセリーグ打撃部門のトップ3に刻まれた。3割1分8厘。前田(広島)鈴木尚(横浜)とリーグを代表する好打者に同じ土俵で挑戦する資格を手にした。 試合後のコメントが、将来性を予感させる。「内容が全然ダメです。規定に達したと言っても、大事なのはこれからです」。ゴールではなくここからが正念場のスタートライン。今や、虎党に夢を与える数少ない男は、現実をきっちり捕らえていた。 右も左も初体験のプロ1年生。アマチュア経験は豊富だが不安はあった。プロ初スタメンとなる4月15日のヤクルト戦。朝、独身寮を出ると2、3人のファンに囲まれた。ひと通りサインを終えた坪井は突然しゃがみこみ、3歳になるちびっ子の頭をなでた。「応援してくれよ」。同じ目線で語りかけ、はにかむように笑った。見られていること、声援されることを自分の力に変えた。プロとしての生き方を1年目にして飲み込んだ。
「心配しないでもシーズンが終われば普通の成績になっていますよ」。セリーグでは広岡、長嶋(巨人)以来というルーキーの規定&3割がもう手の届く所にきた。 <写真(上)=アッパレ坪井! 規定打席到達でいきなり3位に登場の坪井。9回、第5打席も鮮やかな安打だ(下)4回、佐伯の大飛球をランニングキャッチ。ナイン総出の出迎えを受けた>
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