Tigers

98年タイガース戦跡



第99戦(8月20日)コイを6タテ、3連勝

 広島  
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神
広 島
【勝】メイ 【S】リベラ 【敗】田中

坪井  フレッシュ・コンビの電撃速攻だった。坪井、今岡の1、2番が、たった二人だけで先制点をもぎ取った。初回、2―3からストライクを取りに来た田中の甘い直球。“陰の3割打者”坪井は見逃さない。前日の決勝三塁打のVTRを見るかのような、中堅手の頭を越える二塁打で点火。すると続く今岡は、初球の内角直球を右方向へ、しぶとい流し打ち。連続二塁打で、坪井が本塁を駆け抜けた。「うまくおっつけることができました」。今岡は息の合った早業に胸をはった。

 さらに2回にも、PL学園高の1年違いの先輩・後輩コンビがサク裂する。1死一、三塁から、坪井が右翼手の右を抜く二塁打。今岡が左前安打。連続適時打で貴重な2、3点目をもたらした。

 もっとも坪井にとって、初体験の長期ロードは予想以上にか酷だった。「体力的にしんどいっすよ」。シーズン長丁場で腰には疲れもたまっている。フカフカのホテルのベッドは、逆に苦痛になった。さらに、気分転換できない生活。寮ではマシンに向かい、納得いくまで打ち込んだ。だが、この独特のストレス解消法も、ロード中はかなわない。だが、その苦難を克服したのが、志の高さだった。

 「体がしんどくなると、集中力がなくなる。実際、そういう打席もあったかもしれません。そんな自分の精神力の弱さが悔しかった」。1打席ともおろそかにしないという原点に帰り、ロード最後の3連戦、勝利打点2回、決勝ホームイン1回と暴れ回った。

 「二人で試合を作ってくれました。きょうは二人で勝ったようなもんです」。吉田監督も孝行息子たちに目を細める。今季2度目の同一カード3タテ。12連敗ともがき苦しんだ地獄のロードも、最後で意地をみせた。今度は大阪のファンに、変わりつつある虎の姿をお披露目する。

<写真=ハツラツ坪井! 1回表無死二塁、今岡のライト線タイムリー二塁打で坪井が俊足を飛ばしホームへ向かう>

(36勝63敗)


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