Tigers

98年タイガース戦跡



第96戦(8月16日)長嶋さんにまで同情され…

 16日・東京D
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神
巨 人 10
【勝】三沢 【S】西山 【敗】井上
【本】大豊10号(ソロ=三沢)、村田真6号(3ラン=井上)

福本  勝負事は相手に同情されるようになってはおしまい。この日の勝負は試合前についていた。グラウンド入りした福本打撃コーチが練習中のケージ裏長嶋監督のところへ歩み寄った時のこと…。

 長嶋監督 福ちゃん、頑張ってよ。元気出してよ。リラックス、リラックス。開き直れば何とかなるよ。
 福本打撃コーチ いやいや。持ってる選手が違いますがな…。

 ちょうど目の前では、松井と石井が豪快なスイングでスタンドインを連発。それをうらやましそうに見つめた福本打撃コーチは、「『開き直れ』と言われても、こっちは開き直ってるんやが…」と苦笑いを浮かべるしかなかった。

 戦う前から相手に見下されていた阪神タイガース。どこまでもどこまでも落ちていく。その石井には5時間後にきっちり代打2点適時打を打たれ10―2の大敗。虎戦士は重い足取りでバスへ向かった。試合後恒例のミーティングもとうとう、行われなかった。「負けてるから、悪いことばかり言わなアカン。選手がかわいそうや…」とは脂汗の一枝ヘッド。笛吹けど踊らず…。それほど、チーム状況は最悪だ。

 ついに球団ワースト更新の12連敗。借金は大台30に乗った。「こういう試合ですんで内容も含めてファンに申し訳ない。いつも繰り返しですが、そうとしか言いようないですワ…」。汗で髪の毛がグチャグチャになった吉田監督も、タメ息しか出ない。6回の攻撃時には円陣を組み「お客さんもいっぱい入って全国中継されてるんや。ファンの声援もあるんだから意地を見せなアカン」とゲキを飛ばしたが、ぬかにクギ。プロ初先発の三沢、西山の前に今季最多の5併殺を喫し、ロード7試合目の逆転負けとなった。

 岡島、入来、三沢、完全な裏ローテの巨人に3連敗。試合前、福本コーチを慰めた長嶋監督は自らの快勝を振り返る前に「ウーン、ムッシュ吉田の心中を察するけどね。でも勝負事だからね」と今度は吉田監督に同情。同情また同情。プロとしてこれ以上の屈辱はない。

 大豊(2回に今季初の2試合連発弾)「少し前に泳いだが、うまくボールにバットをぶつけることができた。しかし試合に勝たなきゃ、意味ないよ」

 福間投手コーチ(先発井上が村田真に逆転3ランを浴びて)「(2回1死二、三塁でカウント0―3から村田真が)ストレートを待っていると思って(井上は)カーブを投げたんだろうが、相手も捕手。よく読んでいた。これも勢いの差かな」

<写真=試合前、長嶋監督に激励される福本コーチ(右)

(33勝63敗)


[第95戦へ]  [第97戦へ]
[98タイガース戦跡目次] [阪神情報へ]
Home