Tigers

98年タイガース戦跡



第89戦(8月8日)三好社長「吉田続投」明言

 神宮
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
阪  神
ヤクルト 1X
【勝】山本 【敗】中ノ瀬
【本】真中4号(ソロ=メイ)

矢野輝  ゲームセットのコールにも、吉田監督は血相を変えてベンチを飛び出した。ヤクルトがサヨナラの歓喜に沸くホームベースのほんの1メートル横。杉永球審に「タッチ後の落球でアウトじゃないか!」と激しく詰め寄ったが、判定は覆らない。延長13回1死二塁。辻の右前打を捕球した坪井は好返球をみせたが、矢野輝が痛恨の落球。阪神はまたも力尽きた。

 ロード5連敗スタートは、第1次吉田政権の76年以来22年ぶりの屈辱。借金はついに今季最多の「23」にまで膨れ上がった。華は5回、今岡の適時打などで3点を奪って逆転した一瞬だけ。あとは和田の二塁飛び出しアウト(3回)や7回の落球、揚げ句6回のチャンスには併殺打と拙攻、拙守の連続だった。ほとんどいいところなしの4時間37分に、ナインがバスへ向かう三塁フェンス沿いは怒号のあらし。「PLより弱いゾ!」「吉田ヤメロ!」。そしてバスを蹴りあげ、火の付いたたばこを投げつける暴徒も出た。

 だが試合後、三好球団社長は今季最終戦までの吉田監督続投を明言した。「休養? そんなこと全然考えていません。もちろん最後までやってもらうつもりです。信頼してますし、彼もそのつもりです。今さら意思を確認する必要もありません。他のコーチ陣に関しても同じです」。

 すでに前半戦終了後、久万俊二郎オーナー(76=電鉄会長)と懇談し「後半戦も吉田体制」を確認した。だが当時は借金20時点でのものだ。今やそれ以上の泥沼となっても、三好社長は信頼に揺るぎないことを強調した。どんなに負け続けても吉田体制…。

 「試合にはなるがもう一息が…。でもこれを耐えてチーム力にしていかないと。低迷していて、何と思われるか分かりませんが…」。のしかかる重い十字架。吉田監督は自らに言い聞かせるよう、バスに乗り込んだ。

 一枝ヘッドコーチ(またも延長惜敗に)「(12回は1死満塁を抑えたが)しのぐにも限度がある。(落球、併殺打など精彩を欠いた)和田は目の影響もあるが、迫力がなかった」

<写真=坪井の好返球もポロリ…。延長13回、辻の右前打で本塁突入の飯田と激突の矢野輝が落球、サヨナラ負け>

(33勝56敗)


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