Tigers

98年タイガース戦跡



第61戦(7月1日)延長12回、山崎打たれる

甲子園
中 日
阪 神
 【勝】前田 【S】宣 【敗】山崎
 【本】パウエル9号(ソロ=山本昌)

山崎  すでに鳴り物応援も終わり、わずかな手拍子応援だけの午後10時28分。三塁線を破った中日山崎の一撃で、虎は力尽きた。

 打たれたのは、阪神の山崎。青ざめ、脂汗を浮かべた吉田監督は腕組みしたまま動けなかった。延長12回1死二塁。7人の投手を継ぎ込んだ総力戦に敗れた虎に、重苦しい疲労感だけが残った。

 絶対勝たねばならない試合だった。相手は李、ゴメスを故障で欠いた上、不調の4番山崎、5番関川もスタメンから外した控え中心のオーダー。球団史上28年ぶりの3試合連続完封勝ちも夢ではなかった。

 吉田監督も後悔の言葉しか出なかった。「初回がすべてです。状況判断がねえ…。点は取れる時に取っておかないとこういう展開になりますわ」。

 わずか7分間の天国だった。初回パウエルの一発など、たった6球で2点を先制。1点取るのも四苦八苦の貧打線がいきなり山本昌を打ち込んだ。イケイケムードが広がった。しかし、普段はない速攻に、油断がありスキがあった。そして2回以降、ホームが遠かった。

 「あそこで1点入れば流れは変わっとったんやが…」。福本打撃コーチが嘆く3回の無死二塁など、6度も特点圏に走者を送りながら拙攻、拙攻また拙攻の0行進…。残り約4時間半はため息ばかり。終盤は相手に息の根を止められるのを待つだけだった。

 「ピッチャー8人使ったんかいな?」。本当は7人だが、指揮官が人数を間違えるほど。7月スタートは疲労困パイの1敗だった。

28年ぶりの快挙逃す

 ◆あんな話こんな話 野球に「タラ」、「レバ」はないんですが、あえて「タラ・レバ」を言うと、この日、阪神が完封で勝っていたら、3試合連続完封でした。これは、1970年(昭45)と言いますから、万博の年以来の快挙、球団タイ記録でした。その年の3試合連続完封は、いずれも甲子園、10月5日(広島戦1―0)が江夏、6日(大洋3―0)は村山、翌7日(大洋1―0)は若生から江夏のリレーとそうそうたる投手陣でした。「タラ・レバ」話ですが、オールドファンには懐かしい話題です。
<写真=かわいそうやけどあんたが悪い、12回表に勝ち越し点を献上した山崎はマウンドでがっくり>

(25勝36敗)


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