Tigers

98年タイガース戦跡



第57戦(6月26日) 7回1失点、舩木好投あ〜

甲子園
ヤクルト
阪  神
 【勝】伊藤 【敗】舩木 

舩木  舩木の細い目じりの両ハシは、赤くハレあがっていた。流れる汗、吹きつける小雨をアンダーシャツの袖で拭い、力投した。7回1失点。気力充実の今季初先発、勝利はスルリと逃げていった。

 「3回くらいまで肩が重くて…。ジメジメしていて乗れなかった」。23日に中継ぎ(1回2/3、無失点)したばかり。エース藪を温存し、中2日の“緊急登板”だった。そんな不利は、力強い右腕で吹き飛ばす。左足ふくらはぎ肉離れで開幕直前にリタイア。「きょうが彼の開幕だから」(福間投手コーチ補佐)、ヤクルト伊藤との投げ合いも譲れなかった。

 7回まで奪った21アウトのうち13個が内野ゴロ。速球とスライダーをコースいっぱいに決め、ツバメ料理は完成間近だった。痛恨の決勝点は、7回1死三塁から。「打ち取った」と思った宮本のゴロが、前進守備の和田の右横を破っていった。

 昨季は2年目のジンクスで1勝止まり。見返すはずの今季は、故障出遅れ…。「ケガさえ治れば」と信じ、社会人時代のビデオを繰り返し再生して、ベストフォームを練り直した。そのときダッコしていた長男泰聖くんの笑顔も原動力となる。1歳の誕生日を迎えた記念日に、パパは一軍昇格、戦列に復帰した。

 初白星はお預けだが、吉田監督も先発入りに一発合格。「好投の部類。これからも先発で使う」。藪、川尻、中込、メイに続く5本目の柱が、今季初めて虎投に立ちあがった。直接の相手に惜敗し、なお険しいテール脱出の道。遅れてきた第5の男、舩木が活路を切り開く。

<写真=久しぶりに好投できたのに、1点に泣いた舩木。4回稲葉のライナーにマウンドでのけぞる>

(23勝34敗)


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