98年タイガース戦跡 第44戦(6月4日)本拠ワースト9連敗
【勝】玉木重 【S】小林幹 【敗】山岡 【本】江藤8号(3ラン=吉田豊)、野村4号(ソロ=山岡)
この日ばかりは、タバコの煙も目に染みる。「勝てませんなあ…。いい試合はするんですが」。一服して心を沈めた吉田監督は、薄ら笑いを浮かべるしかなかった。甲子園で屈辱の9連敗を食らい、借金は今季最多の8。だがそれだけではない。重い1敗をより深刻にする衝撃は、試合前から走っていた。 何と藪が左背筋痛を訴え登録を抹消された。最短10日間での復帰を目指すが、保証はない。湯舟、弓長、田村、山崎らが今だ二軍調整中とケガ人続出。呪われた? 虎投陣に今度はエース故障の追い打ちだ。 「悪い、痛いという選手は使えません。早く復帰してほしいですが…」。ただでさえ先発駒不足の上、今月は6連戦が4回。吉田監督の前途は、真っ暗だ。 “代役”は、左ふくらはぎ痛から復帰間もない舩木。この日は二軍近鉄戦(鳴尾浜)でベンチ入りし、試合中に突然知らされるドタバタ昇格だった。 「何が何だか」と慌てて甲子園へ車を飛ばしたが、前日2イニングを投げ、この日も60球の投球練習を完了。即登板自体が不可能だった。「まだ今年は投げる姿も見ていないし、先発といってもどう当て込めばいいか…」。一枝ヘッドもまだ先発か中継ぎかすら決めかねる苦悩をにじませる。 中継ぎ陣の歯車も、ますますかみ合わない。同点にした直後の7回。2番手山岡がいきなり野村に一発を浴びて万事休す。ここ9試合平均2得点の打線がこの日は“3点も”取ったのだから、これ以上の反撃も望めなかった。「本当は葛西、伊藤が絶対なら投入の場面ですが…。とにかく苦しいのを跳ね返していかんと」。指揮官にちらつく球団ワーストの甲子園10連敗、そして最下位の影…。もがけばもがくほどハマるアリ地獄で、虎はおぼれてしまうのか。 <写真=せっかく同点に追いついたものの、8回チャンスに代打大豊(右)を送ったが実らず。打線がつながらず打つ手が見えない吉田監督(左)の足取りは重い> (18勝26敗) [98タイガース戦跡目次] [阪神情報] ![]() |