98年タイガース戦跡 第32戦(5月17日)ウル虎3発、最多12点
【勝】郭李
記念すべきは6回表だった。今季初めてとなる二ケタ得点、10点目のホームを踏んだのは7番桧山だ。5号3ランを右翼スタンドにたたき込んだ。「いい形で打つことだけを考えていた。うまく上から叩けました」。5月1発目、46打席ぶりとなるホームランの後には、8回に左前適時打で11得点目も呼び込む。これで19打点。ハンセン、八木をしのいでチームトップに立ち、下位への降格人事を決めた吉田監督を「あの3ランで助かりました」とうならせた。 7番打者がこの爆発だから、上位は凄い。矢野輝の一発あり和田のスクイズあり。代打の大豊までが押し出し四球…。猛打賞も3人を数える。 神様もかすんでしまう。4―1で迎えた5回には5番の八木が、カーブを狙い打って2号ソロ。「うまくためて打てたね」。左翼席に飛び込む27打席ぶりのアーチだ。代打5割男の八木のスタメン出場して2試合目。吉田阪神ニュー打線が、ものの見事にはまった。 驚きの目で見ていたのは、三村監督だけでない。19日から対戦する巨人。広島市民球場のネット裏。巨人007の樋沢スコアラー(48)が、ため息をついた。「八木は代打で使ってくれた方がありがたいなあ。4番パウエルが気楽に打てるだろうし、桧山、新庄には刺激になっている。きのう、きょうと八木の先発で、チーム全体がつながった感じだ」。要注意対象は、八木一人じゃない。八木効果でパワフルにスクラムを組み始めた、全トラ戦士だ。 「みんな打ちだしたね」と八木は事も無げに言った。桧山は「まわりに乗せられましたよ」と告白。理想的な相乗効果にも吉田監督は「危機感もってやってますよ。明日(18日)も打ち込みをさせます」とさらにキバを磨ぐつもりだ。巨人に勝ち越せば、トラの5割復帰は目の前。このベストオーダーさえ火を吹けば…。再び、夢も見えてくる。
<写真=八木がスタメンに入って広島に連勝の快進撃。5回ホームランを放ち、守護神リベラと打撃の神様が歓喜のハイタッチだ> (15勝17敗) [98タイガース戦跡目次] [阪神情報] ![]() |