Tigers

98年タイガース戦跡



第31戦(5月16日)八木、今季初スタメンでV打

【勝】藪【S】リベラ【敗】大野【本】前田9号(ソロ=藪)、前田10号(3ラン=藪)
阪 神
広 島

八木ダイブ  あわや同点の打球が八木のミットに吸い込まれた。1点差の9回、2死一、三塁。金本の痛烈な打球を“神様”八木が右へ横っ飛び。ミットに収めてウイニングボールを大事に抱え、一塁ベースを踏む。今季初スタメンのワンマンショーを、ファインプレーで締めくくった。

 「打つ方も打ちましたけど、とくにいい守備をしてくれました」。打撃を信頼して八木を抜てきした吉田監督も守りでの活躍に最敬礼だ。

 バットでは、まるで当然のように大暴れ。初回、2死一、三塁。大野の高めに浮いたスライダーを見逃さず、センターフェンス直撃の先制2点二塁打を放った。

 「先っぽだったけど、いい形で先制できてよかったよ」

 スタメン最初の打席が、絶好のチャンスで回ってくる。まさに神がかり。そこで打つから、神様と呼ばれる。さらに、第3打席で三塁線を襲う内野安打。第4打席ではチャンスを広げる右前安打。もちろん今季初の猛打賞。もはや神をも超越してしまった。

八木7回  「自分で決めることじゃないから。出たら全力でやるだけ」。初スタメンについて、つとめて冷静に話したが「そりゃ気持ちいいよ」と本音もポロリ。

 代打の切り札に定着したが、内心は複雑。「あきらめたわけじゃないから」。レギュラーへの未練はたっぷり残していた。試合前の練習では、レギュラーと同じ量のノックを受ける。昨秋キャンプでは、外野ミットを持参し、「外野はもう無理」との周囲の見方に反発するかのように、走り回った。それだけに、フル出場で3安打し、守備でも魅せたことは、『代打オンリー』の評価を覆すのに十分だ。

 「八木のスタメン起用? 迷いはありませんでした。(広島の先発を左投げの)大野と想定していたので」。開幕から30試合を消化し、吉田監督も迫られていた。不振の大豊か“神様”八木か。負ければ借金5となる節目の試合で下した英断は、ズバリと当たった。“再出発”を『神のお導き』で飾り、虎が息を吹き返した。

<写真=(上)神様のダイブだ! 5回、木村の打球に頭から飛びつく八木のナイスプレー。(下)今季初スタメン出場で猛打賞を獲得した八木は、7回にも右前安打を放つ>

(14勝17敗)


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