Tigers

98年タイガース戦跡



第30戦(5月14日)福井で福来ぬ…6連敗

【勝】門倉【S】宣【敗】葛西【本】井上2号(ソロ=中込)
阪 神
中 日

郭李  三塁ベンチから、タメ息が漏れた。リキみすぎた投球はショートバウンド。郭李は一瞬、立ちすくんだ後、気を取り直すように本塁ベースカバーに向かう。だが、すでに三塁走者の原田は本塁を駆け抜けていた。

 「ゲッツーを取りたかったから、低めに投げようと思ったんだけど、(低めを)意識しすぎた」

 同点の8回、4番手・郭李は1死満塁で山崎と勝負。狙いはゴロを打たせて併殺。しかし1―1からの3球目のスライダーが暴投になった。打たれたのならまだしも、後味の悪さだけが残る決勝点の与え方だった。

 本来なら、こんな悪夢は見ずにすんでいた。序盤、中日先発の門倉はアップアップ。初回、李の失策で1点をもらい、なおも1死満塁。5連敗中の苦手・門倉を一気にKOできる展開だった。ところが、新庄は捕邪飛、大豊は見逃し三振。

 「ピッチャーが汲々(きゅうきゅう)としとったんやから、1点で終わったらあかん」(一枝ヘッドコーチ)。振り返ってみても、後の祭り。6回の1死満塁も、今岡の犠飛の1点だけ。主軸が三振の山を築き、計10三振の拙攻で、門倉を生き返らせてしまった。

  これでは、先発の中込も浮かばれない。先発コマ不足のため、阪神で今季初の中4日先発。5回まで2失点に抑えたものの、代打を送られて降板した。「球は走ってたけど、勝たないと意味がない」。3度もメスを入れた右ヒジに爆弾を抱えながらのスクランブル登板も報われなかった。

 「やっぱり初回ですなあ。強いところと弱いところとの差です。課題ですわ」

 吉田監督は前向きな姿勢を崩さなかった。だが、勝てたはずの試合を落としたショックは、計り知れない。福井では、9年越しの6連敗。“鬼門”での金縛りにあったような敗戦が、尾を引かなければいいのだが…。

<写真=8回満塁のピンチで暴投。あわててベースカバーに入った郭李だったが決勝点となる。後方は山崎>

(13勝17敗)


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