Tigers

98年タイガース戦跡



第28戦(5月10日)左投手なら大豊外す

【勝】石井一【敗】山岡【本】副島3号(ソロ=山岡)
ヤクルト
阪  神

風岡馬乗り  ヤクルトにいいところなく完敗した吉田監督は、しかめっ面で会見場に現れた。そして一つの検討課題を口にした。「大豊は辛抱して来ましたが、左投手の時は考えなアカンと思ってます」。相手先発が左なら大豊のスタメンを外し、先発での起用は右投手専属に。対左投手にバットが奮わない状況に、吉田監督も悩む。

 この日は左腕石井一に自分のスイングをさせてもらえず、2打席2三振。5点を追う6回1死一、二塁の反撃機には、とうとう代打八木を送られた。「タイミングも合ってなかったし、あそこが勝負所」と吉田監督。だがより厳しい言葉で指揮官は続けた。「きょうは桧山を外したり、対左投手対策を一貫し過ぎました。でも大豊は別にして、やっぱりウチは左であっても左で行くのがウチの戦いでしょうな」。

 この日の打線は4番桧山を外した。それでも、左の石井一に、あえて大豊起用。不振のフラミンゴには、いわばラストチャンス的な意味合いがあった。一枝ヘッドは「左だからといって代えることはない」とする構想だが、先発に左腕山本昌、今中が想定される12日からの中日3連戦(富山、金沢、福井)でのスタメン出場は保証されてはいない。一塁の代役はパウエル、もしくは代打の神様・八木のスタメンもある。

 「きょうは何もないよ」。険しい表情の大豊は試合後バットを担ぎ、薄暗い三塁側室内練習場へ向かった。打撃マシンにスイッチを入れ、黙々と白球を打ち込んだ。移籍後初めての危機迫る光景だった。

 この日の敗戦は、奇しくも球団史上3500敗目(3805勝)。主軸のスタメンピンチを際立たせた1敗に、重苦しい雰囲気だけが漂った。

<写真=ヤクルトさんの上にいられるのも果たしていつまでの事なのか…。4回無死一塁、真中のサードゴロでセカンド封殺した風岡は走者ムートンに馬乗りになるもスッテンコロリン。チームもこうならなければいいのですが>

(12勝16敗)


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