Tigers

98年タイガース戦跡



第27戦(5月9日)今岡、16の10猛打賞

【勝】川崎【敗】中込
ヤクルト
阪  神

ハンセン  今岡のライナー性の打球はセカンド頭上を越え、ライト前で弾んだ。8回、ヤクルト抑えの切り札、伊藤の145キロ直球を逆らわず弾き返した。2―4と2点差に迫るタイムリーで、なお一、二塁として代打八木につなげた。八木が遊ゴロに倒れて反撃は終了したが、3万6000人が詰めかけた甲子園が一番沸いたシーンだった。

 恐怖の7番打者になった。ここ4試合で3度目の猛打賞。5月に入って16打数10安打。規定打席不足ながら打率を3割3分3厘に上げた。フリー打撃で徹底して右打ちを試みた地味な努力が5月になって花開いた。プロ2年目の打撃開眼にも「ラッキーな当たりも多いですし、ヒットが続いてもチームが負けては…」と言葉は少なかった。だが福本打撃コーチは「今の調子なら2番も十分やろ」と打順変更を検討する好調ぶりだ。

  この日のトップ打者新庄に2番今岡がつながっていれば…。開幕から打率1割9分と沈黙していた新庄が目覚めた。初回の先頭打者で中前にゴロで運んだ。第2打席でスライダーを右狙いして二飛に倒れると、すぐさま反省。5回裏の無死二塁では、同じ変化球を思い切り引っ張り、サード左横を破る適時打を放った。「これでリラックスして打てる。頭で分かっていても、体が硬くなっていたから」。7回に幸運な右前ポテンヒットも出て、今季27戦目にして初の3安打固め打ち。甲子園でナイターの日は、午後0時から三塁側の室内でカーブマシンを打ち込んだ。なりふり構わず、練習嫌いを返上した成果を、4試合ぶりのスタメン復帰で出した。

 最終回に右手中指の付け根に死球を受けたが、「骨に異常なし」の診断に「(試合出場は)大丈夫。それよりこれから」と遅れを取り戻すのに必死だ。猛打賞二人をつなげる者がなく、2点止まり。借金はまた「3」と増えた。それでも塁上を賑わせた背番号「5」と「7」は甲子園に希望を与えた。

<写真=5回表2死一、三塁、真中のライナーをサードハンセンがジャンプ一発好捕、でもチャンスにも一発がほしかった>

(12勝15敗)


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