98年タイガース戦跡 第26戦(5月7日)よっさん怒りの抗議も…
吉田監督 振ってないぞ。
押し問答が続く。5点ビハインドから2点差まで詰めより、なおも9回裏2死一塁。桧山に一発が出れば同点だ。マウンドは中日の守護神の宣。カウント1―0からの2球目のハーフスイングに、よっさんが怒った。一方的な展開で静まり返っていたスタンドが、退場スレスレの激しい抗議で一気に盛り上がった。 今岡の3本目のヒットから幕が開いた驚異の粘り。1死後、新庄がセンター前で続き、「ストレートだけを狙っていた」と言う代打八木が左前へ。代打成績を14打数7安打の5割に戻す11打点目の適時打で1点を返した。さらに2死後、ハンセンが2点タイムリー。これで中日ベンチを慌てさせ、宣を引きずり出した。勝てば5割復帰の大事なゲーム。ナインの執念に、よっさんも胸が躍った。だからこそ、覆らないと分かっていながらハーフスイングの判定に食い下がった。「振ってないですよ。僕自身は力は入ってなかったんですが…。宣さんは速かった」。MAX148キロの真っすぐについていくのが精いっぱいの桧山のバット。最後はスライダーで空を切ったが、とことんまで星野竜を苦しめた。 先発山村が崩れ、リリーフ陣が広げた傷口は、あまりにも大きかった。先発コマ不足の課題がモロに出た敗戦。「継投に失敗しました。最終回に点を取ったから言うんじゃなく、若手、若手でいって失敗しました。しかし経験を積ませないといかんし、かといって勝負もかかっている。決断は難しい」。借金は再び2。投手陣崩壊の暗雲は漂うが、それを補うのは打線しかない。最後まで諦めなかった虎の意地に、敗戦の中にも希望の光は灯った。 <写真=9回裏、2点差にせまり2死一塁。桧山(左)のハーフスイングをめぐり球審の上本(右)に退場すれすれの猛抗議を行う吉田監督> (12勝14敗) [98タイガース戦跡目次] [阪神情報] ![]() |