98年タイガース戦跡 第25戦(5月6日)2回6点のビッグイニング
大豊四球で満塁の後、今岡が右前、矢野輝が左前に押せ押せタイムリー。川尻の送りバント後、前日のヒーロー本西が右中間へ運ぶ2点打なら、仕上げはハンセン。「広くあいていたので狙っていた」と三遊間を破るヒットで本西を返した。しかも、パウエル以外はボテボテ、ポテンのラッキー安打の連続。笑いの止まらぬ10人攻撃で、今季25試合の1イニング最多得点となった。 試合は決まっても、助っ人軍団のバットは止まらない。5回の追加点も、このPHコンビが叩き出す。左中間二塁打のハンセンが三塁に進み、パウエルのラッキーパンチ。セカンド後方に打ち上げた高い凡フライに、落下地点で二塁手と右翼手がお見合いしてその間にポトリ。「二塁まで進んでいないといけないけど、まあついていたね」。3回の右翼線二塁打、7回には三遊間ヒットで、タテジマ初猛打賞の4安打。ここでお役御免となった。 実は2人で生まれ変わった。開幕9戦まで4番に座ったパウエルは打率1割台。得点圏打率・000にスタメン落ちした。それでも3年連続首位打者の打撃を取り戻した。その裏には、ハンセンの助言があった。「下半身のキレを出したい? それなら内野ノックがベストさ」。試合前の三塁ノックに、助っ人の兄貴分を呼び寄せた。一緒に並んで平田コーチのノックボールを追い掛けた。「言うた通りやろ。体のキレさえ出てくれば、きょうのようになるんや」と福本打撃コーチはこの日の爆発を確信していた。むろんパウエルも「もっと調子を上げていきたいね」とこれで終わるつもりはない。 5番復帰した前日は3四球とまったく勝負させてもらえなかった。開幕前、中日の星野監督は味方から敵にかわったパウエルを「ボールゾーンに投げておけば大丈夫だ」と挑発した。パウエルはボソリと答える。「なら、一塁に歩くだけだな」。 山本昌、今中とドラのエースを本拠で粉砕。勢いを戻して阪神は5割復帰に王手とした。パウエルとハンセンのバットが本調子なら、イコール5月反攻だ。 <写真=2回裏、満塁から矢野のタイムリーで大豊(左)らが生還した大喜びの阪神ベンチ> (12勝13敗) [98タイガース戦跡目次] [阪神情報] ![]() |