98年タイガース戦跡 第9戦(4月12日)「パウエル外す」
「9試合やって2勝7敗ですか…。厳しい状況ですわ。不甲斐なく、お客さんに対しても申し訳ないですわ。これからはいろんなことを含め、弾力を持ってやっていきます。打線組み替え? まあそういうことです。そういう計画でやって来てますんで…」。 言葉は抽象的だが、それがパウエル降格を意味することは明らかだ。開幕9連戦を一つのメドに、「忍」の境地で耐えて来た指揮官だがヒット3本、打率1割3厘はもう我慢の限界。報道陣の質問を挟みこむ余地すら与えず一方的にまくし立て、今期最短わずか2分で敗戦会見を自ら切り上げた。 この日も6点を追う6回1死満塁の反撃機に、あえなく二塁ゴロで3打数無安打。この一打席が決定的だった。7回の守備から平塚と交代させた。4番の誤算…、これほど指揮官にとって頭の痛いことはない。 試合後の重苦しいロッカーでは、打順組み替えの緊急コーチ会議が開かれた。果たして新たな4番、そして左翼はだれか…。今季の目玉でもある重量打線の“崩壊”は、これで2度目。開幕わずか3試合で2番桧山を断念せざるを得なくなった上に、今度は4番までが…。98年V争い構想を根底から覆さねばならない打線組み替えに、首脳陣は頭を痛めた。 4番なら大豊、桧山、はたまた好調維持の平塚…。左翼なら平塚、坪井…。候補者が続々挙がったが、結局結論は出なかった。「何も決まってません。明日また話し合おうということです」。指揮官はただ苦笑いで球場を後にした。明日14日からは天敵ヤクルト戦(甲子園)、好調巨人戦と続く。吉田阪神が早くも正念場、苦渋の選択を迫られた。 (2勝7敗) [98タイガース戦跡目次] [阪神情報へ] ![]() |