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ノムさん、息子の電撃移籍に胸中複雑 巨人に移籍することが決まったカツノリ捕手(30)の背番号は「63」。カツノリの父親で、元阪神監督でもある社会人野球シダックスの野村克也GM兼監督(68)は、アンチ巨人として知られるが、息子の電撃移籍に「まさか巨人軍とは」と複雑な心境をコメントで発表した。 カツノリ巨人移籍…皮肉な事態に「まさか」プロ時代から巨人への敵対心をむき出しにしてきたシダックス野村克也GM兼監督(68)にとって、息子のこととはいえ、まさに皮肉な事態となった。最愛のカツノリがトレードで電撃移籍。今秋ドラフトの目玉、シダックス野間口貴彦投手(20=関西創価)争奪戦で火花を散らす両球団によるトレードだけに、舞台裏はさらに複雑になってきた。 午前9時から約4時間、いつものように東京・調布市内のグラウンドでシダックスの練習を見た。その中で、関係者に対し唐突に「カツノリがトレードで巨人に移籍することになった」と口を開いた。 「突然のトレードで、時期が時期だけに驚いております。昨年から『捕手の手薄な球団がないかな? 』と本人は言っておりました。『1軍のベンチは耐えられても2軍のベンチに座っているのはつらい』とこぼしておりました。そんな心境の中で、まさか巨人軍へのトレードとは想像もしていませんでした。巨人さんから頂いたお話のようです。決まった以上は1軍を目指して頑張ってほしい。素晴らしい阿部捕手がいて大変だとは思いますが、精進してほしいと思います」。 これまで6大学から巨人のスターとなった全日本・長嶋監督と、テスト入団で南海入りした自らを比較して「ヒマワリ」と「月見草」と例えてきた。常に長嶋監督をライバル視し、巨人への反骨心が成功の原動力にもなった。シダックスの監督に就任後、トークショーや講演では巨人を金満体質と非難。「巨人は1チームで紅白戦をやればいい」と話したこともあった。 しかし、カツノリの移籍が決まり立場も一転。かつて自らが巨人ファンだったことを明かした。「中学まで新聞配達をして、新聞に載るのは巨人だけ。巨人のことしか知らなかった」。巨人入りを夢見ていたが、1学年上に甲子園で活躍した藤尾茂捕手がいたために断念した、とも振り返った。「巨人ファンだった父親の夢を息子が実現してくれたのかな」。自らのあこがれ、親心、金の卵を抱える監督の立場…。様々な思いが交錯しているに違いない。【鳥谷越直子】 [2004/01/24 紙面から]
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