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下柳vsサップ実現?桜庭と真剣スパー

 桜庭の闘争心を注入や! 阪神下柳剛投手(35)が14日、東京・高田道場でスパーリングなど球界では常識外れの過激自主トレを行った。3ラウンドのミット打ちに加え、ヘッドギアなしのスパーリングでは5分間の打ち合いも演じた。あまりの迫力に親友の格闘家・桜庭和志(34)から「(今季は)20勝!」の確約に加えて「ちょっと修正すればいける。サップとお願いします」と、転向に太鼓判を押される始末。世界の格闘家から闘争心を注入された10勝左腕は、さらなる飛躍を誓った。

闘魂注入「今季は20勝」とハッパ

 ファイティングスピリッツの塊だった。異色トレーニングの最終メニュー。5分間のスパーリングで男と男が向かい合った。緊迫感が高田道場を包んだ。

 マットで寝技の応酬。首を絞められた下柳が悶絶した。顔はみるみる紅潮。額からは大粒の汗が吹き出し、口からは激しいうめき声や呼吸音が漏れた。

 「吐きそう、マジで…」。心配した親友の桜庭がすかさずバケツを用意したほどだ。控え室に戻って吐いた。桜庭が指示した馬跳びのメニューが中止になるほどの激しさだった。

 「心肺機能を上げているだけ。体をいじめているだけだよ」。関節技を掛けあってケガでもすれば…周囲の心配をよそに、常識破りの荒行を続けた。野球人として最も大切にしている闘魂を吸収するためだった。

 吐いても闘争心は衰えない。練習メニュー消化後、桜庭とのツーショット写真に応じたときだ。激しいトレーニングで疲れきっているのに、下柳は本気で桜庭に寝技をかけにいった。

 「アブナイ、アブナイって…」。昨年12月31日にノゲイラ弟と戦い、顔にアザが残る格闘家が叫んだ。

 「本人がその気になれば、いつでも(リングに)上がれます」。高田道場での自主トレは6年目。桜庭からは格闘技センスに太鼓判を押された。

 本職が何か、錯覚を起こしそうなツーショット。桜庭からは「20勝!」とハッパをかけられた。

 「いきなり倍か! 目標として頑張りますよ。(抱負は)連覇、連覇! 日本シリーズで負けたのが、古巣ダイエーだったから余計悔しかったよ。もう1度ダイエーとやりたい」。

 日本ハムから移籍1年目は9年ぶりに10勝を達成した。日本一のためには、さらに上を目指さねばならない。目標達成には自身の飛躍が条件だ。

 目の前の敵と戦え―。これが桜庭からのアドバイスだった。「1試合1試合集中すれば、終わった頃に20になっていればね」。積み重ねの大切さを強調され、お墨付きももらった。

 高田道場の玄関に掲げられた「修練訓」にはこう書かれている。「一、修練するは則ち、自分を創造するに然り」。球界の常識を覆す破天荒な行動。しかしこの過激自主トレが、下柳に未知の世界を“創造”させてくれるに違いない。【酒井俊作】

[2004/01/15 紙面から]


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