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吉田義男氏「本当に大事なのは来季なのに…」

 まさに寝耳に水です。それも日本シリーズを直前にしての突然の出来事ですから、脳天を割られたような気持ちに襲われました。

 わたしも3度の阪神監督を経験していますが、こと阪神と巨人で指揮をとるのは、非常に体力を要します。勝っても、負けてもつらい仕事―。それは実際にやった者にしかわからない過酷さで、今振り返っても、人には言えない苦悩を覚えたこともありました。

 今年の星野監督は、何度か体調を崩したようですね。猛虎復活を託した、いわば後輩ですから、なんとか最後まで乗り切ってほしいという思いでした。健康面が不調で激務に耐えれないのなら仕方がないのですが、その理由を差し引けば残念でなりません。

 今回の18年ぶりリーグ優勝を遂げた星野監督の手腕は高く評価されていい。ただ本当に大事なのは来シーズンです。わたしが監督だった昭和60年は幸運にも優勝することが出来ましたが、翌年は3位に落ち込み、62年は最下位に沈んだ。まさに“天国と地獄”を経験しました。ここ数年、チームの最大テーマは土台作りだった。自分の過去の反省に立っても、常勝軍団になるために、来年こそが土台を固め、磐石なチームを築くための重要なシーズンと位置付けるべきなんです。

 土を耕し、種をまき、花を咲かせる。なにもここで投げることはないのに…というのが今、正直な思いです。

 <85年日本一監督、日刊スポーツ客員評論家>


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