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阪神007がダイエー警戒…井川ら7人が大阪Dでシリーズ用偵察 猛虎、ダイエー警戒―。リーグ優勝を決めた阪神首脳陣と主力選手が17日、日本シリーズの相手として有力なダイエー(対近鉄)を大阪ドームで視察。主砲松中の23号をはじめ、井口、城島、バルデスと球界初の「100打点カルテット」誕生、シーズン最多1340安打など記録ラッシュの猛打を見せたダイエー“スーパー打線”に警戒を強めた。試合前は田淵チーフ打撃コーチがダイエー王監督に「待ってますよ」と宣戦布告。1カ月後の決戦に向けて臨戦態勢を整えた。 松中の特大3ランを虎ナインが見上げた。大量12点。阪神偵察部隊はダイエー“スーパー打線”の破壊力を存分に見せつけられた。 優勝決定から2日後。星野監督は「テレビと実際に見るのは違う」と偵察隊を大量動員した。田淵チーフ打撃コーチ、岡田守備走塁コーチ、西本投手コーチ。さらに、司令塔の矢野、先発投手陣から井川、伊良部、下柳。密着マークを続けるスコアラー陣に加えて、コーチ、選手計7人が大阪ドームのバックネット裏スタンドに陣取った。 その目の前でダイエー打線が爆発。西本投手コーチは「思い切りがいい。甘いボールはやられる。そういう点を気をつけないと」と警戒を強めた。守りの要、矢野はエース井川と並んで視察。「数字的にもいい打者が多いことは分かっていた。実際、その通りだった」とダイエー打線の得点力を目の当たりにした。ただ、「相手が変わっても野球は変わらない」と強調。「松中君に打たれたのも、カウントを悪くしたから。エラーとか四球から打線はつながる。そこをしっかりすれば大量点にはならない」と、ペナント通りの戦いを貫くことを重視した。 ダイエーの圧勝は皮肉にも、虎の攻撃担当の偵察の意味を半減させたほどだった。3回までに9―1の一方的展開。田淵コーチは試合前「斉藤と城島。このバッテリーの攻め方を一番に見る」と目を光らせていたが、「あんなに大量点があったら、ビシバシとはこないよ」と拍子抜け。岡田コーチも「3回以降は参考にならんで」と苦笑した。 試合前には、異例の宣戦布告シーンを演じた。優勝チームによる偵察はこの時期の年中行事だが、通例はスタンドやブースで観察するだけ。ところが、些事に捕らわれない田淵コーチは違った。ダイエーが練習中のグラウンドに、ジャケット姿で飛び出した。三塁ベンチを出た王監督のもとに歩み寄る。「待ってますよ」。異例の直接エールを送った。これには王監督も「あいつらしいな」と苦笑した。現役時代、阪神田淵の目標は打倒王だった。12年連続で本塁打王の巨人王を負かして、75年、初タイトルを奪った。立場を変えて、最大のライバルに挑戦する時が迫ってきた。7回終了時まで偵察した虎偵察部隊。この日の直接視察によって、1カ月後の決戦に向けた気運は高まった。 【井之川昇平】
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