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阪神死闘4時間48分ドロー、半歩前進M2

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Vマジック    

◇11日◇神宮
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
阪 神
ヤクルト
【神】下柳、藪、リガン、石毛、安藤、ウィリアムス―矢野
【ヤ】石川、成本、石井、五十嵐亮、佐藤秀、山部、山本、高津―古田
【本】アリアス33号(2回、2ラン=石川)、城石4号(2回、ソロ=下柳)
岩村11号(6回、ソロ=リガン)、ベッツ15号(7回、ソロ=石毛)


 悔しいけど、よう頑張ったやないか! 延長12回死闘の末に虎は負けなかった。8回の同点劇に拍手、リリーフ陣に拍手ですわ。マジックは1つ減ってついに「2」。王手はかからなかったけど、着実に胴上げの日は近づいてきました。さあ、12日からは対中日(ナゴヤ)戦。思い出いっぱいの地で、背番号「77」が宙に舞うのが楽しみやなぁ。

8回沖原同点打も仙さん「納得できん」

 こん身のストレートが死闘の幕を下ろした。延長12回裏2死満塁。3球勝負を挑んだウィリアムスの気迫が志田のバットに空を切らせた。神宮球場の時計は午後11時8分を差していた。今季最長4時間48分を戦い抜いてのドロー。最後まで声援を送り続けた左翼席からマジックが2となった引き分けを祝うジェット風船が飛んだ。星野監督は帽子を取って応えたが、その表情は険しかった。

 「負けなかった? ここまでくれば(引き分けでも)ええのかもしれんがさみしい内容やな。おもろないわ。こんな内容じゃ納得できん」。

 闘将の表情には、死力を尽くした引き分けを喜ぶ色などかけらもなかった。むしろ怒りさえにじませた。3連敗が濃厚な展開から追いついたにもかかわらず、だ。3点リードされた8回。3四球で得た無死満塁から藤本の犠飛、左肩を痛め欠場が続く今岡の代役1番沖原が殊勲の同点2点適時打を放ち追いついた。奇跡的ともいえる粘り。だが星野監督が見る視線は違った。

 「沖原もよう打ったが(チャンスは)その後や前にもあったやろ。もう1歩、踏み込まなあかんのや」。

 追いついてから追い越せない。8回から登板の安藤が3イニングをパーフェクトリリーフ。最後2イニングもウィリアムスが何とか無失点で切り抜けた。抑えの2枚看板が5イニングも踏ん張りながら、それに打線がこたえられない。指揮官の不満は、優勝を目前にして金縛りにあっているチーム全体に向けられた。

 「先発が5回で10安打もされたらこうなるわ。3試合、全部リードした場面はあったんやで。だいだい初戦にああいう投球をしたら(伊良部が5回に7失点)いい打線はこうなる(乗せてしまう)。そういう教育もせなあかん」。

 胴上げの可能性もあった神宮には最後まで重たい空気が漂った。投打ともに重い。だがその中で最後に負けなかった事実を前向きにとらえるしかない。

 今季2度目の引き分け。4月11日、9回に6点差を追いつかれた巨人戦以来だ。星野監督が今季を振り返るとき「原点」と掲げる試合。何点リードした状況でもチームの中から「油断」が消えた試合。それを呼び起こすように指揮官もあえて厳しい言葉を投げかけた。マジック2。最短優勝は13日以降に伸びた。もう立ち止まるわけにはいかない。舞台を移す名古屋で一気にゴールへと突き進む。【実藤健一】


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