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プロ12年目の初Vは家族と…片岡が執念の同点弾!
3時間50分の激闘を戦い抜いた片岡の顔に疲れがにじんだ。バスへ向かう帰り道。悔しい連敗でも温かい声援を投げかけるファンを見上げてつぶやく。「これだけファンが来てくれるんやしね。また明日や」。最後は自ら気合を入れ直すように力をこめた。 激闘へといざなう幕は片岡が開けた。岩村の2ランで逆転された直後の7回1死。館山の低め変化球を右翼席へ運んだ。低いライナー。フェンスを越えるかギリギリの打球には片岡の執念が詰まっていた。全力疾走しながら「越えろ!」と叫んだ。その気迫が打球をもうひと伸びさせた。イヤなムードを振り払い、息を吹き返させる一撃は7月26日の中日戦以来の10号アーチ。8年連続2ケタ弾で同点に追いついた。 片岡の意地もあった。2試合ぶり先発出場で打順は4番から6番に下がった。7日の横浜戦は3打数無安打。前夜は左の高井でスタメンから外れた。目前に迫る優勝。その瞬間を心から喜びたいからこそ、チームに貢献する働きを片岡自身が求めていた。 優勝が決まる可能性があったきょう11日に妻邦子さん(23)と昨年11月に生まれた長男大空くんのために席を用意していた。「野球場は男の職場。家族はあまり呼びたくないんや」。そのポリシーを捨てた。片岡がプロ12年目で初めて味わう優勝の味。その喜びを家族と分かち合いたい一心だった。 執念の一撃も実らず優勝決定はあす12日以降に伸びた。だが片岡は前を向く。「会心の当たり そうやな」。46日ぶりの手ごたえだけをその手にしっかりと残した。【実藤健一】
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