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下柳、連続無失点20回1/3でストップ
無念の汗がカクテル光線で光った。試合後、下柳は右手を横に振って、報道陣の問いかけを遮った。「…」。終わってみれば8回4失点だが、勝てた試合だ。胸中に悔いが残り、言葉を発すことはなかった。 慎重さが裏目に出た。6回のマウンド。広島の先頭ブロックをストレートで歩かせた。投手と言えども、今季本塁打を1本記録し、打撃は得意。佐藤投手コーチは複雑な表情を浮かべた。 「彼は打撃がいい。普通の打者ぐらい。置きにいったのがダメだった」。 その後、2死三塁から緒方に逆転2ランを浴びた。ブロックに三盗を決められた直後。投手にかき乱され、微妙に制球を失った。この瞬間、連続無失点は20回 1/3 で途切れた。 石橋を叩いたことは十分理解できる。前半は完ぺきな投球だった。生命線である低めへの制球が、この日も冴えた。5回まで2安打無失点。2連敗した8月17日の巨人戦以後、遠投でのフォームチェックを重視。低めへの徹底した意識付けに成功し、2連勝で9年ぶりの2ケタ10勝に王手をかけていた。登板前には「チームの足を引っ張らないだけ」と話し、とにかく目の前の打者を見ていた。 1発に泣き、不運も重なった。8回には沖原の悪送球も絡み、さらに2点を失った。試合中に通算1000投球回を達成したが、アダ花となった。 報われない投球だが、星野監督はあえて怒った。「点の取られ方が悪い? いい飽きたわ。投手に四球を出して。何とかせなアカン。会心の投球やったのに…」。決して手綱を緩めなかった。 収穫は1つある。8回を1人で投げ抜き、救援陣を休ませた。9月は連戦が続く。それだけでも大きい。井川、ムーア、伊良部との「10勝カルテット」はお預けとなった。この調子を持続すれば、次回に21年ぶりの快挙実現は間違いない。【田口真一郎】
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