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トラ悪夢…矢野&ホワイト骨折、今季絶望

 星野阪神の悲劇だ。10日、ナゴヤドームで行われた対中日19回戦で、阪神デリック・ホワイト外野手(32)と矢野輝弘捕手(33)がそろって左尺骨部を骨折するアクシデントに見舞われた。両選手とも全治まで1カ月以上を要する見込みで、今季絶望となった。同点で迎えた9回裏には、金沢の暴投で今季初のサヨナラ負け。前夜は4番浜中が左手親指を骨折しており、故障者続出の現象に、チームには危機感が募る。

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◇10日◇ナゴヤD
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神

中 日
1X
【勝】ギャラード【敗】金沢
【本】片岡7号(2ラン=山井)

 ナゴヤドームが悲劇の舞台となった。ショッキングな出来事に連勝の勢いは吹っ飛んだ。前夜の主砲浜中に続き、この日はホワイトが、矢野が…。2夜連続でスタメン3選手が今季絶望の大ケガを負った。ベテラン左腕の星野、赤星も含むと、同球場ではこれで今季5人が故障に見舞われたことになる。星野阪神がまったく説明のつかない異常事態に陥った。

 試合開始間もなく、ベンチ裏が騒然とした。初回の守りで左翼ホワイトが田中と交錯。左腕を激しく強打し、そのままベンチに退いた。左手を白い布で吊るしたホワイトはただちに病院へ直行。悪夢はこれだけでは終わらなかった。7回には矢野が左手首近くに死球を受けた。矢野も苦痛の表情を浮かべたまま、球場を去った。「……」。球団関係者も信じられない光景に絶句するばかり。前夜から3度、同じVTRを見ているようだった。

 名古屋市内の病院での診断結果はさらにチームに打撃を与えた。ホワイトと矢野の2人とも、左尺骨部の骨折と判明。それも全治まで1ヶ月以上かかる重症で今季絶望となった。試合後の矢野は球団広報を通じて「ケガ人が多い中で自分自身、チームを引っ張っていきたいと思っていたが、2度目のケガをしてしまい、非常に残念です。とにかく残りのメンバーで頑張ってほしい」とコメント。その端々には悲痛さが漂った。

 この日の試合前、奇しくも星野監督はこう話していた。「こういう時に勝ってこそ、力がつく。浜中のケガ? 人生とはそんなもの。試練の繰り返しや。どうやりくりしていくか。今日は勝つぞ」。しかし試練の連続についにチームは力尽きた。3、7回と2度逆転したが、中継ぎ陣が耐え切れなかった。最終回。2死満塁のピンチでは、金沢のスライダーを、矢野の代わりにマスクをかぶった吉本が止め切れなかった。暴投での今季初のサヨナラ負け。幕切れまで悪夢は続いた。

 試合後、バスに向かうチームは切迫感で充満していた。田淵チーフ打撃コーチは「何も言うことはない!」と声を荒げた。星野監督は「よう、見慣れとる。練習してないから、そうなる。させてもいないし…」と最後の場面を振り返り、吐き捨てた。やり場のない怒りだった。広島戦勝ち越し発進は遠い過去に。猛虎は死のロードで深い傷を負った。

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