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トラ激闘12回あと1点…仙さんヤジに激怒 真夏の甲子園へ別れを告げるの惜しむかのような熱戦だった。4点を追いついた。延長12回、3ランを浴びても食らいついた。敗れはしたが粘りに粘った星野阪神。6日から長期ロードに旅立つ。この粘りがあれば、何かが起きる。
関本2ランあと1本鬼のような形相で星野監督がベンチから出てきた。その後に続く、コーチ、そして選手たちも気迫をみなぎらせたまま、ロッカールームへ歩いた。1点届かず、敗れたのは事実。しかし今季最長4時間54分の死闘を終えても、猛虎の火照りは収まらなかった。魂を感じさせる試合だった。 スタンドの誰もが落胆していた。延長12回に7番手金沢が決定的な3ランを浴びた。この瞬間、ネット裏から痛烈なヤジが飛ぶ。これに星野監督が怒った。「なんや!」と怒鳴り上げ、バックネット越しに猛烈に言い返した。星野監督はかつてこう話したことがあった。「相手に負けて、ヤジにも負けたらアカン。俺は言い返す」。誰にも屈しはしない。それはナインへの意思表示でもあった。 監督に恥をかかせたままにはしない。12回裏の攻撃だ。途中出場の関本が燃えた。2死二塁。ヤクルト高津のカウント0―1からの2球目、140キロ外角直球をフルスイング。打球は甲子園で最も深い右中間席に飛びこんだ。「後ろにつなぐことしか考えていなかった。次への自信にしてもいいと思う」。試合後、関本は静かに話した。星野監督の気迫が乗り移ったかのような一撃だった。 7月23日から12試合続いた本拠地でのゲーム。負傷者が続出したが、この間、4度のサヨナラ劇があった。6勝6敗のイーブンで終えたが、収穫は計り知れなかった。その1つが新オーダーの形が見えたことだ。先発井川が4点を先制された直後の3回裏。平下、浜中、八木のクリーンアップに3連続タイムリーが飛び出し、1点差に迫った。4戦連続で打点を挙げた4番浜中は「平下さんがいい形でつないでくれた。次の八木さんにつなげようと思った」と言った。そして12回の関本の2ランに後、1番今岡が左中間へ二塁打。猛烈ヘッドスライディングで粘りを見せた。田淵チーフ打撃コーチが試合前に「(5番とは)目の輝きが違う。もう決めた。不動に1番だ」と決意。リードオフマンの意地を最後に見せた。 6日から4カード連続の遠征が待っている。最後の甲子園で勝てなかったが星野監督は「ええやないか。粘ってこれだけ面白い試合をしたのやから」と今後に手応えをつかんだ。この日の闘志があれば、死のロードなど敵ではない。
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