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決めた新「4番」浜中!!劇的サヨナラ…虎2位再浮上 浜ちゃんが決めた! 4番で打った! 同点の延長10回裏1死一塁。星野監督の打線改造によって今季初の『4番』に指名された浜中の三塁打で、今季7度目のサヨナラ勝ち。負ければ自力V消滅のピンチを執念の白星で脱した。チームは再び2位に浮上。きょうもスカッと勝って、いよいよ勝負の夏ロードに旅立つ。
抜けろ!抜けた!高波歓喜ホームイン
抜けろ、抜けろ、抜けてくれ! 浜中は叫びながら打球の行方を追った。右中間方向へ猛然とダッシュしたライト稲葉がダイビングする。ボールは? 一瞬の静寂がマンモスを包んだ。次の瞬間、4万5000大観衆の歓声が、抜けたことを教えてくれた。走れ! 回れ! 今度は一走高波を大声援が押す。二塁を蹴る。三塁を回った。すでにベンチからはナインが飛び出していた。ホームに滑り込んだ高波が抱き上げられた時、浜中は真夏の夜空に向かって、両手を高々と突き上げた。 「新4番」の劇的なサヨナラ三塁打。マンモスの大騒ぎは、ヒーローをお立ち台に迎えるまでやまなかった。「最高にうれしいです!」。浜中は珍しく、大声を張り上げた。拙攻が続き、取っては取られる重苦しいムードだった。2―2の延長10回1死一塁、ここで決めるのが4番打者の使命だ。松田の2球目、外角に沈む難しい変化球を見事に弾き返した。 『4番浜中』―。苦肉の新打線を巡って熱い論議が交わされた。田淵チーフ打撃コーチが「勝ちに行くオーダーだ」と、星野監督に推薦した。「まだや」。指揮官はいったんつき返した。アリアスが、桧山がいない。片岡は不振。しかし、浜中は時期尚早。闘将も頭を悩ませていた。「他に誰がいるの? ハマは自信もつけてきている。いい時期だと思うよ」。田淵コーチの強い説得に指揮官の腹は決まった。 練習中、フリー打撃を終えた浜中を、監督が呼び止めた。「お前が4番だ」。もはやチームの命運を託せるのは、トラの若大将・浜中だけだった。「気負うことなく、今までどおりにやれ」。せめて重圧はかけたくなかった。浜中も「自分のバッティングを心がけます」と答えた。 昨年の最終戦、10月8日広島戦(広島)以来の4番打者。浜中は昨季も7試合、4番を経験した。ただ、すでにペナントの大勢は決していた。「今年は違う。貯金がある中でやれているので」。多少のプレッシャーはあった。1、2打席は力んで内野ゴロに倒れた。しかし、それ以上にやりがいがあった。「チームに、勝とうという意識がありますから」。自分のことよりまずチームの勝利。最大の目標が、4番の重圧を忘れさせてくれた。 「浜中の4番? あみだで当たっただけや」。試合後、指揮官はジョークで説明した。「勝ってくれればいい」。新4番が自力優勝消滅の危機を救った。甲子園でのヤクルト戦の連敗は「7」でストップ。再び2位浮上。絶対にあきらめない。「明日(4日)も絶対、勝ちます」。若き4番打者は、甲子園の夜空に約束した。 <写真=10回裏1死一塁、浜中は、右中間にサヨナラ打を放ち、ナインの出迎えに大喜び。スタメン4番の重責を果たす>
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