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井川11勝目!!自身3ヶ月ぶり本拠勝利

 申し訳そうな表情を浮かべ、井川は祝福の列に加わった。ダイヤモンドを1周したばかりの八木と軽くタッチを交わす。6回裏。代打を告げられた直後の逆転満塁弾で勝ち星が転がりこんだ。「助かりました」。妥協を嫌うサウスポーは試合後まで仏頂面を続けた。だが、こんな勝利もあっていい。神様がくれた11勝目だった。

 前回23日巨人戦に続き、立ち上がりが悪かった。4回まで毎回得点圏に走者を背負った。3回、グランに右中間への2点タイムリー二塁打を許したが、よくこの1本で済んだもの。そう思わせるほど、体にキレがなかった。星野監督は「井川? ダメ! こんなんで勝利投手になったらアカン」とバッサリ。佐藤投手コーチも「井川と言えば9回まで、という投手になってもらいたいんだが…」。球宴後3試合目での白星に、首脳陣は厳しかった。

 どんな形であれ、悪い流れを断ち切った。4月26日ヤクルト戦を最後に、4戦連続甲子園で勝っていない。嫌なデータを止めるため、最善は尽くした。登板2日前の28日には、居残りで「秘密特訓」を決行。午後4時に全体練習が終了したが、そのまま一塁側のブルペンに約30分もこもった。蒸し暑い中で器具を使わずに、全身の筋力強化。それが終わると、ロッカールームに戻り、入念なストレッチで疲労を取り除いた。続木トレーニングコーチも「今年は体調管理に余裕がある」と目を見張った。

 前半戦は打線の援護がなく、落とした試合もある。星野監督は「うまく切り替わってくれたらいい」と今後の力投を願った。もちろん、井川は借りを返す男だ。

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