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自力V残った!神様!八木様!代打逆転満塁弾 神様が救った。2点を追う6回。エース井川の代打に指名された八木が一撃必殺の初球狙いで逆転満塁ホームラン。マンモス騒然、大興奮。虎の連敗を止め、自力V消滅の危機からも救った。夢はまだ捨てない。
神様のひと振りが白球をレフト上空へ運んだ。大声援と浜風が強烈に押し込む。フェンスに張り付いた左翼手小池の頭上を越えた瞬間、地鳴りか地響きか、想像を絶する大歓声が甲子園をのみ込んだ。代打、逆転、満塁…信じられない光景にベンチのナインすら一瞬、固まった。やっぱり八木は神様だった。 0―2で迎えた6回だった。2死からヒットと死球、四球で満塁。井川のところで「代打、八木」が告げられた。「あそこで勝負をかけるしかないやろ」。星野監督はエースに代えて、切り札を送った。横浜は投手を横山にスイッチし、流れを止めようとする。「(投手交代の)間合いは多少、いやだったけど、甘い球なら初球からいってやろうと思った」。神様は狙っていた。初球133キロ内角ストレート。迷いなく振り抜いた。「詰まったけど、ファンのみなさんの声援でひと伸びした」。神様が神様に感謝した。 「初めてだね」。八木にとって通算13本目の代打アーチだが満塁は初めてだった。「気持ちはいいね。でも、チームが勝つことがいちばんだから」。自らの一打が勝利につながったことが何よりだった。エース井川にも11勝目をプレゼント。今季、八木が井川の代打で登場すると5打数3安打2本塁打8打点。「井川の時は点が取れないことが多かったから、良かったよ」。若きエースの労もねぎらった。 「真剣に優勝を意識している」。八木の今季にかける思いはバットに表れる。プロ16年目で初めて880〜890 グラム の軽量バットを手にしている。昨季まではすべて900 グラム 以上。「投手全体のレベルが上がっている。スピードが速くなり、シュートやツーシームといった変化球も多くなった。対応するには打者も変わらないといけない」。球界でも最軽量の部類。「操作しやすい」という理由だった。過去15年の誇りより、チームの優勝。八木は職人の命ともいうべきバットを変えた。 「さすがベテラン。読みと長年の経験やね」。八木の初球打ちを星野監督も絶賛した。この試合を落とせば、自力優勝の可能性も消滅していたが、そんなピンチも神様が救った。「まだまだ暑い日が続きますが、熱い試合をして、みなさんに勝利を運びます」。巨人との差は縮まらない。それでも神様はマンモス甲子園に“逆転優勝”を誓った。
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