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ムーア7勝、打ってタイムリー
調子最悪でも星野監督が自ら、身振り手振りで伝えた。「下(半身)を使え」。2回終了後のベンチ内。ムーアを呼んだ指揮官は、ピリッとしない助っ人にアドバイスを送った。次の3回、ムーアの投球は締まる。中村、吉見、石井琢を3者連続三振。1イニングとはいえ、きっちりと立ち直った。闘将のゲキが、ムーアを最後まで踏ん張らせた。 調子は「最悪」(佐藤投手コーチ)だった。初回、先頭の石井琢にいきなり中前打を浴びるなど、毎回のように走者を背負った。「コントロールが悪く、自分自身との闘いだった」。自覚したムーアは、とにかく丁寧に投げた。6回6安打1失点。「よく1点で済んだよ」と佐藤コーチが言うほど結果オーライだったが、無四球ピッチングがムーアの勝因だった。 投球でリズムに乗れなくても、バットで貢献した。2回、矢野の適時二塁打で1点を先制し、なおも1死二、三塁。ムーアは吉見の初球、125キロの変化球を右前へ運び、2点目をたたき出した。「バッティングにはプライドを持ってやっている」。打席に入れば打者ムーア。マウンドでの苦しみは消し去った。 オールスター出場が決定した時、セ・リーグ若松監督から代打を打診された。「ダイジョウブ」と軽く返事したムーアだが、真剣に出番を待っていた。アリアスのバットケースに、こっそり自分のバットをしのばせた。打撃用スパイクも持参していた。結局、機会はなかったが、投打とも手を抜かない姿勢があった。 大量援護にも助けられ、5月31日ヤクルト戦(千葉マリン)以来、約1カ月半ぶりに7勝目を手にした。「後半戦は全部勝つ」。宣言をまず実行した。ヒーローインタビューも5月31日以来。「6月の話はしないよ。それを取り返すためにやってるんだ。これからいいことが始まりそうな予感がする」。頼れる助っ人が自身の復活星とともに、猛虎の再進撃を予感した。 谷中が汚名返上の好投谷中が1日で汚名を返上した。ムーアの後を受け、9―1とリードした7回から登板。先頭田中一に右前打を浴びたが、続く内川を二ゴロ併殺に仕留め、結局2イニングを打者6人で斬った。前日18日広島戦では1回 1/3 で3安打2四死球で2失点と乱れたが、すぐに与えられたチャンスで結果を出した。佐藤投手コーチは「徐々に結果を出していけばいい。先発に戻れるように頑張ってくれれば」と期待を口にした。
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