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阪神ボウ然…バルデス救援失敗

 そこまで白星を手繰り寄せていたのに…。勝利の女神は気まぐれだった。1点リードした直後の9回表。守護神バルデスが浅井に逆転の2点打。後半戦連勝となれば92年以来10年ぶり勝利だったのに、それを目前にして崩れ去った。悪夢のような暗転ぶりに、マンモスからタメ息がもれた。

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◇17日◇甲子園
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
広 島

阪 神

【広】黒田、(勝)玉木、(S)小山田―木村一
【神】井川、(敗)バルデス―矢野

8回逆転歓喜も一瞬

 一瞬の静寂を突き破ったのは悲鳴だった。1点リードの9回表2死満塁のまさに大詰め。マウンドの守護神バルデスは大粒の汗をしたたらせながら打席に代打浅井を迎えた。カウント1―1からの3球目。外角低め144キロの直球を流し打たれ左前に運ばれた。同点、逆転の走者がホームを駆け抜ける。バルデスは打球の行方を見つめたままマウンドにガックリひざまずいて動けなくなった。虎ファンの悲しい叫びが球場に響き渡った。

 完全な勝ちパターンが崩壊した。広島の先発黒田を攻めあぐね、7回まで0―1と完封されていた。だが8回、代打平下の四球を足がかりに田中が同点打。そして主砲アリアスが逆転の二塁打を右中間にかっ飛ばした。あとは前夜もピシャリ締めたバルデスが9回をゼロに抑えるだけに舞台は整っていた。だが勝利の女神は非情だ。「配球を考えないかん。せっかく2死をとったんやから」。痛恨の逆転負けに星野監督も悔しさを隠せなかった。

 「調子はよかった。負けたのは残念、悔しいが明日また頑張る」。2敗目を喫した守護神は無表情に言った。リードした場面で逆転を許したのは初めて。だが6月の8連敗中、どれだけリードを許していても登板を信じて最後までブルペンに残って投げ込み、肩を作った。セーブがつかない試合でも必死に投げた。「打たれることだってある」と佐藤投手コーチ。チームに献身的な助っ人をだれも責められない。

 1度は逆転しながら再逆転されたのは6月12日の中日戦以来、今季4度目。連勝が3で止まった痛い1敗だが、9回裏も1死一、二塁と広島の抑え小山田に食い下がった。最後まであきらめず粘り強く戦った事実は残る。「いい流れだったんだがな」と言った星野監督の気持ちもすでに明日へ切り替わっていた。再逆転負け翌日の試合は2勝1敗。勝利を逃がした悔しさは倍にしてお返しする。

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