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矢野が三塁打2本3打点

 矢野らしい右方向への打球だった。右中間へグングン伸びたボールは、真ん中を破った。二塁走者の桧山が同点のホームを、一塁走者浜中が逆転のホームを次々に踏む。その間に、矢野は走って走って三塁へ。初回に1点を先制された嫌なムードを、矢野が直後の2回、逆転タイムリー三塁打で振り払った。「流れを相手に与えたくなかった。取られたすぐ後だったんでよかった」。女房役のひと振りが、久々に打線爆発を呼んだ。

 矢野は5回にも先頭で右翼線へ三塁打。1試合2三塁打には「えっ、そうなんですか? (1本目は)二塁打で送球間(に三進)と思ってたから」と自身も驚きだった。その2本目は、続く藪の遊ゴロの間にホームイン。貴重な3点目となった。

 「同じ失敗を繰り返すのは、プロとしてやってはいけないこと」。リベンジを誓って臨んだゲームだった。前回、藪とコンビを組んだ6月23日のヤクルト戦(甲子園)で、追い付いた直後に失点。敗戦を喫した。試合後は「1点を大事にしろ」と星野監督から厳しく叱責されていた。「今日(3日)は何としても結果を出したかった。藪も丁寧に投げていたし、気持ちが伝わってきた」。ストレートを中心に、効果的にフォークを織り交ぜてリード。攻守で流れを作った。

 矢野に触発された猛虎打線は、6回に爆発。先頭片岡の内野安打に続き、4番アリアスが左翼線へ適時二塁打。5番桧山も左中間への適時二塁打で続いた。クリーンアップの3連打で2点。さらに代打平下のタイムリー、矢野も二ゴロ野選で3打点目を挙げ、この回一挙4点で試合をつかんだ。「ホームランがなくてもつなぐのがうちの持ち味。4月と同じ雰囲気が戻ってきた」と田淵チーフ打撃コーチ。言葉どおり、片岡、アリアス、桧山のクリーンアップ3連打は4月29日中日戦以来だった。

 チーム2ケタ安打が5試合ぶりなら、8得点は10試合ぶり。「テル(矢野)のあの2点(2回)と、3点目(5回)がきいたね。8点なんか久しぶりやな。これでつっかえが取れた」。星野監督も完勝に溜飲を下げた。矢野が投打の歯車をガッチリかみ合わせ、チームは3連勝。再び、猛虎の波がやってきた。

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