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アリアスは虎のロナウドだ

 アリアスは狙っていた。「ゴロではダメだ。外野へライナーを飛ばせる球を待った」。ニューマンの133キロスライダー。ひざ元の難しいボールを迷いなくすくい上げた。鋭いライナーは左翼フェンス際へ。ラミレスの捕球を確認してから、三走沖原が悠々とホームに滑り込む。8回無死二、三塁。主砲がきっちり犠飛を打ち上げて貴重な2点目。主砲のバットが勝利を手繰り寄せた。

 「どうしても1点がほしい場面だった。井川もいい投球をしていたしね」。ヤクルト打線を「0」に封じ続けるエースに、アリアスはこたえた。「キーになる打点だった」と自画自賛した今季47打点目で、再びセ・リーグ打点部門で単独トップ。18本塁打とともに2冠王として、きょう3日に発表されるオールスター監督推薦出場を確実にした。

 ただ、上昇気配のアリアスが気にしているのは、6月8日広島戦以来、本塁打は18本で停滞していることだ。「気になっているんだ」。試合前の出会いが不安を解消させた。神宮を訪れた中西太氏(日刊スポーツ評論家)のひと言が力みをほぐした。「ホームランが出ないことなんて気にしなくていい。ヒットで良しとすればいいんだ」。オリックス時代から、事あるごとにアドバイスをもらってきた。「今度、またメシでも行こうや」。球界の大先輩からのアドバイスで、主砲の迷いは消えた。

 前日1日の練習で、星野監督からサッカーW杯の得点王・ロナウド(ブラジル)になれと指名された。“虎のロナウド”は、きっちり2点目を決めた。「チームもちょっと沈んでいたし、自分もきっかけにできる勝利だった」。神宮の虎党に何度も手を上げてこたえた。ヤクルト、巨人と続く正念場の6連戦。絶対に落とせない初戦を、主砲の一打がつかみとった。

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