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星野監督、怒りの矢野「途中交代」
表情ひとつ変わらなかった。大量6点を奪われた8回の裏、桧山が意地の3ランを放ったときだった。全員がベンチ前に出迎えに出ても星野監督は動かない。最後の最後に列に加わった際も悔しげにベンチ前の階段を蹴った。「追いついて打たれてじゃ勝てるゲームも勝てん」。11安打8得点でも負けた。守りにあらゆるミスが噴出しての敗戦に星野監督の怒りは爆発した。 ほこ先はバッテリーに向いた。片岡の2ランで3―3の同点に追いついた直後の4回、今季2度目先発の横田が踏ん張れない。1死後、カウント2―1から阿部に本塁打を浴び、さらに一塁に走者を置いた場面で投手の桑田に左中間に運ばれあっさり2点を勝ち越された。初回に無死一塁からの後藤の左前打、そしてこの回の桑田といずれも甘い初球を狙い打たれた。「あそこは様子を見るところや。バッテリーは全く勉強しとらん!」。せっかく傾きかけた流れを簡単に手放しては、手のうちようがなかった。 さらに象徴的なのが8回だった。5月21日の巨人戦も3―0の完封勝ちペースから8回に一挙6点を奪われ逆転負けした。その悪夢が繰り返された。1死一、三塁から登板の金沢が5連打を浴びて6失点。流れを止められないリードをした矢野をこの回途中で容赦なく交代させた。責任を背負った正捕手は試合後、硬い表情でロッカーに消えた。 6月に入り8試合、完封が2試合あっても1試合平均失点は6・25だ。投手陣の崩れだけでなく、この日も遊撃手の藤本が悪送球のタイムリーエラーで先制点を許すなど守りのほころびも目立ってきた。試合の中身が星野監督の表情を曇らせる。島野ヘッドコーチは「みんなで頑張っていくしかない」と強く訴えた。2位巨人にゲーム差なし。4位中日まで2ゲーム差以内にひしめく混戦模様と化してきた。この争いに生き残り、勝ち抜くために今こそ緩んだネジを締め直す。
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