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猛虎「第2の開幕」井川完封8勝目

 虎はW杯月間も強かった! 今季初の大阪ドーム。投げては井川が3安打完封ショーでハーラートップの8勝目。打ってもアリアスの17号を口火に13安打で7点を奪い対広島5連勝で貯金は12。巨人が敗れ2・5ゲーム差。観客動員は早くも100万人を突破。首位固めで虎党に熱き御礼だ。

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◇6日◇大阪D
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
広 島

阪 神
×
【広】(敗)佐々岡、広池、玉木、ラミーレス、ベルトラン―西山、木村一
【神】(勝)井川―矢野
【本】アリアス17号(2回、ソロ=佐々岡)

巨人と2・5差 独走するで

 左腕がまぶしかった。スタンドの大歓声はすべてエースに注がれた。井川が今季3度目の完封劇を演じた。「矢野さんに引っ張られて、うまく投げられたと思う」。珍しく自身の投球内容に納得の表情を見せる。星野監督が「第2の開幕」と名付けた重要な1戦。若きサウスポーがスタートダッシュの号令を再びかけた。

 文句のつけようがなかった。初回からキレのある直球を中心に、広島打線を封じ込めた。この日は三振よりも「1人1人を打ち取ろうという気持ちだった」。100球を超えたのが、8回になってから。丁寧にコーナーを突く投球にテンポの良さも加わった。

 9番目の打者としても輝いた。2回裏2死一、二塁の場面で低めの変化球をうまく中前に転がした。アリアスの先制弾に続く2点目のタイムリー。5回には左前打も飛び出し、プロ初の2安打を記録。「調子がいいだけですよ」と照れ笑いを浮かべた。

 今季33打数7安打の好調なバットがエース井川の証明でもある。入団当初、ティー打撃すらまともにできなかった。左斜め前からボールを投げてくれる人に向かって打つ始末。昨年はバットの持ち方で球団関係者に「そんなことも知らないのか」とあきれられたこともあった。バントでは、バットの反発力のない面を正面に向けるが、井川はその逆だった。

 そんな素人同然の打者が今年になって変わった。星野監督は「投手ももっと打つべき」がモットー。井川は田淵、和田両打撃コーチらに積極的にアドバイスを求めた。「いろんな人の意見を取り入れて、自分なりに考えています」。この日は上から強く叩きつける打撃に徹して、内野手の間を抜いた。投げるだけではない。エースの自覚だった。

 これで両リーグトップの8勝目。防御率も1・69で1位を奪い返した。「チームの勢いに乗っているだけ。8勝? 考えていない」とあくまで無心。井川が投げた11試合の打線の平均得点は5・5点。打撃にも真剣に取り組んだ結果の野手との相乗効果のたまものだ。それでも星野監督はあえて苦言を呈す。「9回は0点や」。チェンジアップを多投し、四球と左前打で2人の走者を出したのが、気に入らなかった。もっとも井川は崩れることなく、三塁を1度も踏ませなかった。

 「自分が勝てば、チームも乗ると思う。負けないように…」と井川は頼もしい一言を残した。貯金「12」で巨人とは2・5差。さあ、2度目の開幕ダッシュだ。

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