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アリアスがサヨナラ劇打 粘りの猛虎がサヨナラ勝ちだ。延長10回2死満塁。4番アリアスが三塁線を破る劇的なヒットを放ち、首位の座を守った。これで5月も負け越しなしが決定。4月を快調に飛ばした走った星野阪神が5月の粘りを象徴するゲームで大事な1勝を手にした。
マンモス絶叫!!最高の4番総立ちの観客はヒーローの一言を待った。「ネバー・ネバー・ネバー・サレンダー!」。お立ち台の上でアリアスが激しく叫び、右腕を突き上げた。観衆3万3000人の歓声が爆発音のように響く。最高の4番だ。今季2度目のサヨナラ・フィニッシュ。頼れる男が決めた。 粘りが生んだ劇的ドラマだ。終盤に2―2の同点に追いつかれる嫌な展開。10回裏もあっさり2死になったが、簡単には終わらない。今岡、斉藤の連打、浜中は敬遠気味の四球を選び、一瞬にして、満塁のチャンス。チームの粘りはアリアスにも伝わった。「緊張もしたし、興奮もした。野球人として最高の場面なんだ」。打席で何度も深呼吸した。2ストライクに追い込まれてから、4球もファウルで粘った。 このとき、星野監督はベンチで暗示をかけていた。「(横浜の先発)三浦はツイていない。負けるわけがないんだ」。勝利への強い思いでチームはひとつになった。木塚が投じたカウント2―2からの9球目、内角140キロ直球。強振した先に、どよめきがあった。三塁線を突くサヨナラヒット。アリアスはナインにもみくちゃにされ、星野監督から肩を抱かれた。 精神面の変化が結果に表れている。オープン戦や開幕当初はスランプになれば、物事を深刻に考え過ぎるナイーブな一面があった。しかし徹底した打ち込みで軸のぶれないコンパクトな打撃フォームに変ぼう。田淵チーフ打撃コーチも「あの努力はすごい。自分で苦しんでつかんだフォームはそう簡単に忘れない」と絶賛する。ここ数日は同僚ムーアのようなヒゲも蓄え始めている。「何も意味はないよ」とケムに巻いたが、顔つきには迫力が増していた。サヨナラの場面、いつもなら力んでいたが「三振してもまだ同点なんだ」。このポジティブさがアリアスの成長のあかしだった。 初回には左中間に3番浜中との連続ソロアーチも放った。これで16本目、39打点と2冠独走態勢に突入した。そして12試合連続ヒット。それでも個人の成績は気にしない。「数字は関係ない。チームが勝つことが大事なんだ」。その言葉通り、5月も11勝10敗で負け越しはなくなった。貯金も再び「10」の大台。首位も死守した。それ以上に大きかったことがある。試合前、星野監督はこうつぶやいていた。「劇的なのが、ほしいな。(サヨナラアーチの)今岡ぐらいやろ」。待望の劇的サヨナラ。さあ、一気に首位固めだ。
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