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9年目のカ〜ン激…斉藤“最高!!” 両手を高く掲げた。それでも足りない。斉藤は2度ジャンプした。「巨人戦、この大観衆の中での本塁打、最高です」。視線だけは左翼スタンドに消える打球をしっかり追っていた。9年目のプロ1号。2回の猛攻の中でニューヒーローが生まれた。 斉藤は9年間で5安打しか打っていない。そんな男を突き動かしたのは変身願望だった。「これまでは固定観念が強かった。阪神に来て、変わりたい気持ちが強くなった」。昨オフの移籍から、視力回復手術、右打ち専念。そしてバットまでかえた。ファーム調整中にリハビリをしていた矢野のバットを手にとり、打撃練習。これがしっくりきた。重さは40 グラム 増しの930 グラム 。「短く持ってバランスがいい。自然とヘッドが出てくる。調子が上がりました」。2回1死二塁の場面。ワズディンの内角フォークを鮮やかに振りぬいた。斉藤が変身した瞬間だった。 家族に捧げた一打でもある。今月17日夜。帰宅途中にチームから初の1軍昇格の朗報が届いた。神戸市内の自宅まであと5分にも関わらず、亜希子夫人(27)に電話をかけた。そのまま家族4人で食事会。「ごちそうをね、嫁におごってもらった」。亜希子夫人はオリックス時代、毎試合のようにGS神戸に足を運び、声援を送っていた。「がんばってね」という家族の励ましを原動力にした。 初回には追い込まれてから4度ファウルで粘り四球で出塁。この試合は3度ホームを踏んだ。「あの四球、本塁打がきいたな」と星野監督は斉藤の働きを絶賛、2番遊撃定着を大きくアピールした。「感動しました」とプロ初のお立ち台も経験。塩谷とのトレードで今季から虎の一員になった斉藤が、チームを再び上昇気流に乗せる。
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