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「自ら退いた」ミスミス首位陥落 星野阪神が出直しを誓った。先発安藤が単調な投球でKOされた。打線も今岡の2本塁打だけで2―9の完敗。3月30日の開幕巨人戦以来、守り続けてきた首位の座を同じ東京ドームで奪われた。「1年間通してずっと首位はありえない。上下になるものや」。負け惜しみではない。星野監督は明日からの横浜戦で即首位返り咲きをもくろんでいる。
浜中が空振り三振に倒れた瞬間、星野阪神の首位陥落が決定した。2―9。完膚なきまでにたたきのめされた。静まり返る猛虎応援席。開幕から43日間守り続けた首位の座を、ライバル巨人に奪われた。ゲームセットのコールを聞くと、星野監督は無表情のままで、ゆっくりとベンチの奥へ消えていった。 1勝1敗で迎えた首位攻防戦。星野監督は大胆にも安藤―浅井のルーキーバッテリーを巨人打線にぶつけた。1年生がバッテリーを組むのは91年湯舟―関川以来なんと11年ぶり。しかし若虎の気迫は空回りした。いきなり1回2死一、二塁のピンチを招き、斉藤に中前適時打を浴びた。その直後、一走斉藤が二盗を試みると、慌てた浅井が二塁へ悪送球。あっさり2点目を謙譲してしまった。3回には川相の適時打で3点目を奪われ、さらに安藤がスライダーを投げ損じて暴投。「巨人ということで考えすぎました。気持ちで負けていました。反省でいっぱいです」。自滅の安藤は3回4失点にガックリ。巨人に傾いた流れは2度と戻ってこなかった。 星野監督は淡々と振り返った。「大味なピッチングをしとるから大味な試合になるんや。アマチュアの部分が出たな。(安藤は)真ん中ばっかりやったんと違うか。きのうからムダな点をなんぼやっとるんや。これじゃなんぼやっても勝てません、ハイ」。前日も浅井の打撃妨害、藤本の悪送球の連続ミスで逆転負けした。2日続けての自滅だけに、怒りを通りこしてまた薄ら笑いを浮かべた。技術の未熟さを嘆いても仕方ない。しかし首位攻防、伝統の一戦と呼ぶにはあまりにも恥ずかしいミスの数々…怒りのホコ先が見つからないのが本音かもしれない。 試合前の宿舎ホテル。星野監督はこう切り出した。「今こそ『野村の考え』をもう一度読まんとアカンかもしれんな。つまり野球の基本に戻らないとダメやと思う」。12年ぶりに開幕星を飾り、突っ走ってきた。64年ぶり開幕7連勝の偉業は選手個々の無欲の結果。基本に忠実に、1球に対する集中力が支えてきた。3・30開幕戦前の気持ちに戻ることが、今の虎ナインができる最低限のことだ。 「首位? 奪われたんじゃなく自ら退いたんじゃないの。(シーズン)終わって1年間通して首位にいることはありえない。上下、上下になるものや」。もともと4年連続最下位の虎に追われる立場は似合わない。逆に楽になったのかもしれない。もう一度キバを研ぎ、首位の座を奪い返す日が必ずやってくることを信じたい。
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