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8回3失点…安藤133球力尽きる 安藤がヤクルト相手に力投をみせた。伸びのある直球を軸に7回まで1失点。直球の最速も147キロと自己最速を記録。3勝目を目指したが8回に2点を失い降板した。星野監督が「少し投げさせすぎたかな」と振り返るプロ最多の133球だったが、最後は力尽きた。巨人が敗れたため首位の座はキープしたが、これからも、厳しい戦いが続く。
「勝たせたかった…少し投げさせ過ぎたかな」仙さん」静まり返った甲子園の中で、一部ファンのヤジが響いた。わずか1日で貯金9逆戻り。しかし負けて失うばかりではない。星野監督は「投げさせ過ぎたかもな。でも勝たせたかった…」とつぶやいた。その声はルーキー安藤に向けられたもの。将来のエース育成へ。この日の敗戦には大きな意味が込められていた。 立ち上がりから安藤は抜群の内容だった。「前よりもいろいろ考えて投げられた」。前回登板となった4月29日中日戦では投球に慎重さを欠き、7回3失点。2勝目を挙げたが「1球の怖さを知りました」と笑顔はなかった。そこから安藤は試行錯誤した。今月4日には広島市民球場のブルペンに1時間こもった。新フォームへのチャレンジだった。 この日は振りかぶることをやめ、ノーワインドアップで投げた。コーチに言われた訳ではない。「自分で考えた。こっちの方がしっくり来た」。フォームは安定し、球威は増した。2回、古田の3球目にはプロ最速147キロを記録。「1番自信のある」という直球を丁寧にコースに投げ分けた。5回まで2安打無失点。その裏の打席では、左前にプロ入り初安打も放った。6回には2四球と自らの暴投で1失点したが、あくまで攻めの投球を貫いていた。デビュー戦の4月7日ヤクルト戦では最速142キロだった右腕がプロへの適応力を見せつけていた。 しかし終盤、安藤の心理に微妙な変化が生じた。8回1死一、二塁で古田に右前打を打たれしまう。カウント1―1から捕手吉本は内角直球を要求したが、攻め切れず中に入った。そして岩村の犠飛、佐藤の適時二塁打で決定的な2点を失った。「バテたんでしょうね。スタミナは大丈夫だったんですけど…」。試合後、矛盾した言葉を吐いた安藤。攻め続ける心のスタミナを消耗し、守りに入ったのかもしれない。 本当なら7回1失点で降板も考えられた。しかしベンチは動かなかった。星野監督は中日時代にはルーキー川上を大きく育て、新人王を獲得させた。「調子はよかった。いいボールがきとった。あそこ(8回)で踏ん張っていたら。もしかしたら勝ち星が転がりこんだかも…」。この日の安藤に同じ思いを託していた。 白星と黒星が交互に並び、これで2勝2敗。しかし一進一退ではない。安藤は確実に前進している。
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