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藪2年ぶり完封!4月4勝 4月は藪が締めくくった。中日打線を4安打に抑え、2年ぶりの完封勝利。4安打で1四球と内容も抜群だった。打っても5安打で4得点と効率のいい攻めをみせた。阪神は再び貯金を9とし、今日1日の中日戦で同一カード3連勝と念願の2ケタ勝利にチャレンジする。
セ全球団から完封
高ぶりはあった。が、藪は冷静だった。「0」を8個並べて迎えた9回のマウンド。奇妙な静けさに包まれた甲子園の中心で、藪はその空気を大きく吸い込んだ。無死一塁からの福留のゴロは自身の右横へ。もぎ取るようにグイッとグラブを伸ばした。すぐさま二塁へ。続けてボールは一塁へ。併殺。瞬時に「あと1人コール」が静けさをかき消した。最後の打者ゴメスの飛球は、打のヒーロー桧山がしっかりキャッチ。スコアボードに9個目の「0」が刻まれた瞬間、藪は大きく息を吐き出した。 完封だ。快進撃の4月ラストを、エース藪が見事な完封劇で締めた。自身、一昨年4月27日広島戦以来2年ぶり。「中日から(の完封)は記憶にない。他はあるけど…」と試合後に話したとおり、中日戦では初。これで、セ・リーグ5球団すべてから完封勝利を手にした。「今日はいいプレーに助けられた。点も取ってくれて、楽な展開だった」。バックもエースの背中に感化された。 2回、立浪の一・二塁間のゴロにアリアスが飛び込んだ。結局、届かず今岡が処理したが、藪は起き上がったアリアスの尻をポンとたたいた。4回、藪が弾いた投ゴロを、遊撃手田中がカバーした。グラブをパンパンとたたいて「ありがとう」。マウンドで、グラウンドでエースが踊っていた。「チームの雰囲気がすごくいいので、乗っかってる」。笑みが絶えなかった。 6回まで1安打。完ぺきだった。直球の最速は144キロ。外角へ正確にコントロールされた。序盤から低めを突き、緩いカーブでタイミングを外す。ボール球で誘い、打たせて取った。しかし、7回に1死二塁のピンチを迎え、佐藤投手コーチが駆け寄る。「打たれたら代えるぞ」。ゲキが飛んだ。「ねじを巻き直した」藪は、直後にけん制で二塁走者・福留を刺す。以後、ネジは緩まなかった。9回4安打完封で今季4勝目。井川に並んだ。 開幕前の悲壮感は姿を消した。藪の表情に明るさがにじみ出る。昨年は、1軍ゲームをあまり見なかった藪が、今季は、登板がない「上がり」の日も、自宅でテレビをつける。同じチームとはいえライバルの投手たちを、家族とともに笑顔で応援する。特に、弟のようにかわいがる井川の姿は新鮮だった。「井川? 手を抜かないように、後ろからケツをたたいていくよ」。井川が勝てば、オレも負けられない。同じ4つの白星でチームを引っ張る。「月間(MVP)は井川君でしょう」。ニヤリと笑いながら、後輩に“譲った”。 4月が終わった。17勝8敗1分けで貯金は「9」。最高のスタートに、星野監督は「できすぎやね」と笑った。井川、藪を中心に投手陣がダッシュを決めた。アリアス、片岡、桧山もエンジンをかけた。「5月のことは明日になったら考える」。5月、虎の新しいステージが幕を開ける。 <写真=完封で4勝目を挙げたベンチ前で星野監督はじめナインから出迎えを受ける藪>
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