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ホワイトが露払いの5号
スタンドは一瞬、あっ気に取られた。低く鋭いライナーが左翼席前列に突き刺さった。「まさかあの低さで入るとは思わなかったよ」。ホワイトは全力疾走のまま、ダイヤモンドを1周。2回だ。自らも驚く先制5号ソロで打線を勢いづけた。 ホワイトの人気はもう全国区だ。公式戦では岡山初登場となったが、試合前練習では、チームで1番の「ホワイトコール」を浴びた。普段はファンの声援も物静かに受け止めていたが、この日は違った。三塁ベンチ近くのファンには「ハイッ!」と返事を返し、外野スタンドには何度も右手を突き出し、コールに応えた。4番に定着して11試合目。好不調の波がない頼れる主砲は自信と余裕を感じさせた。 このリズムの良さが2回のアーチにつながった。その前の回には谷中が2死満塁のピンチを切り抜けていた。「ピンチの後、まずは先取点を…」と先頭の打席に立った。この集中力で広島横山の内角直球を強く叩いた。「くるボールを強く、鋭くスイングしようと思った。打つ形がしっかりできていたね」と納得のひと振りだった。 3試合ぶりの先制点をチームにもたらし、僚友アリアスの3発を呼んだ。ホワイトはベンチでも最も声を出す選手だ。「外国人選手であんなに気迫のある選手はいない」と球団関係者もビックリの存在感。試合終了後には最後尾からハイタッチでナインを出迎えた。アリアスとは拳をぶつけ合わせ、自分のことのように活躍を喜んだ。そして、選手1人ずつに英語で声をかけるその姿はまさにチームの大黒柱。「7人目の助っ人」はもはや星野阪神に欠かせない存在となった。 <写真=大喜びで紙ふぶきを舞わすレフトスタンドのファンを前に悠然とダイヤモンドを1周するホワイト>
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