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星野監督、ミス絡み大量失点を悔やむ 同じ負けでも夢がある。3回で0―8。普通なら完全な“捨てゲーム”。それでも今年の阪神は違う5回から雨中の大反撃を開始した。藤本が桧山が快打を放ち一時は7―9と2点差まで迫った。8点差大逆転はならなかったが、チームスローガンの「決して諦めない」はチームに浸透している。
負けてもネバー・サレンダー精神見せつけた最後の最後まであきらめなかった。最後の打者アリアスが倒れるまで、全員が勝利を目指していた。絶望的な序盤の8点差から、猛虎打線の表情は一変した。「ネバー・ネバー・ネバー・サレンダー」の思いが、チームを1つにする。一時は2点差まで詰め寄った。追い詰めた、焦らせた。最後はわずかに届かなかったが、広島の虎党は、確かに星野阪神の執念を見た。 口火は5回だった。8点を追う苦しい展開を、今岡と藤本が打ち破った。1死二塁から1番今岡が中前打でチャンスを広げ、2番藤本が左中間を破る。「取られた分は取り返そうとみんなが思っていた」。藤本がナインの総意を口にした。この回、2点を返し、脅威の反撃が始まった。 田淵チーフ打撃コーチがしばらくの固定を進言した“10点打線”。20日の巨人戦で爆発したつながりは本物だった。6回には、ヒットで出たホワイトを置いて、桧山がプロ通算100号となる2ラン。さらに併殺の間にもう1点。3点差で迎えた続く7回は、1死満塁と攻め立てた。1発が出れば逆転の絶好機。しかし、桧山、アリアスが連続三振に倒れ、ミラクルは幻となった。 「7回? それ以前の問題や。1プレーが命取りになる」。星野監督は打線の粘りには触れず、ミスが絡んだ大量失点を悔やんだ。2回は先発安藤が先頭金本に四球。4長短打を浴び、そこに藤本、浜中の失策が重なった。「1人がミスしたら、それを補ってやれない。2アウトから7点、いや9点か」。3回も2死からの四死球がきっかけで3失点。リリーフ陣も終盤に踏ん張り切れなかった。「言いたいことはいっぱいあるけど、言わん」。闘将はこみ上げる怒りをグッとのみ込んだ。チーム全体の、あきらめない精神だけは感じ取っていた。 8回にも浜中、松田の連打から2点を返した。12安打で合計7得点。貧打にあえいでいた打線は、確実に上昇カーブを描き始めた。「つながりが切れなかったら逆転していた。粘っこさは出てきたな」。田淵コーチの表情は穏やかだった。もちろん、敗戦をよしとはしない。が、手ごたえは感じた。 9連戦の大事な初戦を落とした。しかし、誰もが明日につながると信じられる粘りだった。貯金はまだ「6」。猛虎打線の復活で、再進撃はすぐ始まる。
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