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1番今岡が大暴れ5の4 三塁線の白い粉がパンと跳ねた。左翼へ転がる打球を見ながら、今岡は楽々と二塁にたどり着いた。ちょっと照れくさそうに、右手、そして左手を突き出した。「ベンチのみんなの声援で打たせてもらいましたよ」。4回裏1死満塁。巨人上原のフォークをすくい上げた。走者2人をかえす二塁打は試合を決める大きな一撃。「もっとオーバーアクションしなきゃ」と田淵チーフ打撃コーチの教えにも、ガッツポーズでこたえた。5打数4安打2打点。今岡が今季初の1番で大暴れした。
開幕以来、1、2番を組んだ赤星が負傷で離脱。帽子の左前面には、矢野の「39」の隣に「53」も書き加えていた。今季の活躍は「赤星が塁に出たときは死んでもいい」という犠牲の精神が生んだ。前夜は坪井が1番に座ったが、3三振とふるわず。1番不在はチームの命運を握っていた。しかし今岡は代役が回ってきても、気持ちの揺れはなかった。オープン戦では6試合で1番を務め、20打数7安打6打点。「2番の役割とは違う。とにかく塁に出ること。切り替えですね」。やるべきことは分かっていた。 今季3度目のお立ち台も「でも僕はヒーローじゃないんです」と試合後の今岡は冷静を装った。ドラフト1位で阪神に入団し、プロ6年目。今年は今までとは違う感覚でグラウンドに立っている。「興奮と緊張…。個人的なことよりもこの雰囲気で140試合戦いたい。この充実感はホームランやヒットにもかえがたい」。 星野監督は「苦肉の策だが、いいリードオフマンになってくれた」と胸をなでおろした。お立ち台で今岡は「明日もガッツでいきます!」と絶叫した。「1番今岡」の誕生でチームに大きな光が差しこんだ。 <写真=1回裏無死、先頭打者の今岡は左中間を破る二塁打を放ち、二塁上で大きく手を叩いて喜びを爆発させた>
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