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井川よ許せ…仙さん激怒の3連敗 阪神井川、巨人桑田。今季初の甲子園TG戦は息詰まる投手戦。だが延長10回、悲しい結末がやってきた。伏兵福井に痛恨の1発…しかしだれも井川を責めることはできない。エースがエースの仕事をした。それでもたった1点が奪えず、1分けを挟み3連敗。矢野に続き赤星までリタイア。苦境に立った虎打線。意地の逆襲を見せてくれ。
孤軍奮投10回1失点井川はあえて普通にふるまった。打線の援護がなく、たった1球の失投で今季初黒星。それでもロッカールームに消えるまでに「次、頑張りますよ」と2度同じ言葉を口にした。泣き言は言わない。言い訳はしない。表情を崩すこともなかった。若きサウスポーは試合が終わっても、チームを信じていた。 10回にわずかな異変が起こった。10回表1死。途中出場の福井との対戦だ。カウント1−0からのチェンジアップはスッポ抜け、捕手山田の頭上を大きく越えた。「疲れ? 大丈夫でした」と井川は振り返る。山田はもう1球同じ球を要求した。123 キロ チェンジアップ。今度は真ん中へ。打球は左翼席に飛び込んだ。山田は「もうちょっと工夫してもよかったかもしれない」と悔やんだ135球目は敗戦を告げるかのように左中間スタンドで弾む。連続無失点は31 イニング で途切れ、開幕連勝も3でストップした。 しかし井川を責める人間は誰もいない。星野監督は試合後、顔を真っ赤にしていた。怒りの矛先は何の策もなく、援護しない打線。そして健気に投げ続けた井川。対照的な投打の色彩が闘将を怒らせた。「0じゃ永久に勝てんからな。井川はよう頑張っていた。ずっと頑張らしているのに…、応えてやる熱いモノがないとイカン! それだけや!」。開幕17試合目にして初めて感情をあらわにした星野監督はそう吐き捨て、報道陣の波をかきわけた。 巨人打線とは3月30日の開幕戦以来、今季2度目の対決。この日も威力十分の直球とチェンジアップを絶妙に組み合わせ、相手打者に的を絞らせなかった。この日も3打数ノーヒットに抑えた松井には「この前(開幕戦)と同じくらいよかった」と完全に脱帽させた。気力も十分。5回表無死一塁では、桑田のバント小飛球をダイビングキャッチ。両ひざをついたまま、一塁に送球し、併殺にしとめた。巨人桑田との息詰まるような投手戦で甲子園を魅了した。9回まで4安打無失点。それでも井川は「ゲームはまだ終わってなかったから」とたった1つの失点を悔やんだ。 井川は勝ち続けた過去3試合。試合後にストレッチをしながら、しみじみと話している。「やるべきことをやっていれば、結果は出るんですねえ」。この日は確かに結果には結びつかなかった。しかし井川の「次、頑張ります」が野手に響かないはずがない。新エースの投球は決して無駄にはならない。 <写真=5回表無死一塁、桑田のバントを気迫のダイビングキャッチで捕球した井川>
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