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星野阪神、総力ドロー

 星野監督の熱意が3連敗を防いだ。阪神は野手全員を使い切る総力戦をみせた。延長12回、1―1の同点で守護バルデスを投入し、ドローに持ち込んだ。星野監督は中日戦に連敗した17日夜、宿舎で選手を集め「ミスをしたら負けるんや」と激を飛ばしたのが効いた。

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◇18日◇ナゴヤD
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
阪 神

中 日

【本】川上1号(5回、ソロ=星野)

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星野監督、前夜ゲキ飛ばす

 ほっぺたを膨らませ大量の息を吐き出した。星野監督の表情は安ど、そして疲労感が織り交ざっていた。勝てなかった。しかし負けなかった。試合終了の瞬間、星野監督が見せた顔は延長12回4時間35分の激闘ドローを凝縮させていた。

 「12回は両チーム同じ展開になって…(引き分けは)まあ、よしとせないかんかな」。最後の攻防は激しいしのぎ合いだった。阪神は中日の守護神ギャラードから、先頭の桧山が左前に運んで出塁した。坪井が送って代打アリアスは敬遠。続く吉本が三遊間を抜いた。だが桧山は三塁を回ったところでストップ。1死満塁。ここで代打はベンチに残った最後の野手、山田の今季初打席となった。ファウルで粘るが最後は三ゴロ併殺。この瞬間に阪神の白星が消えた。

 阪神も負けられないマウンドに守護神バルデスを送る。だが同じように攻められ1死満塁。ここからは気迫と執念だけだった。関川を投ゴロ、波留も三ゴロに打ち取った。両チーム合わせて35人を送り込んだ総力戦に終止符が打たれた。

 古巣・中日との3連戦目も厳しい展開だった。先発星野が粘りの好投を演じながら、打線がこたえられない。5回表に2死二、三塁の先制機を逃した。その裏、2死から投手の川上に左翼席に運ばれた。手痛い一撃。だがこの日は、投手を完全には見殺しにはしなかった。8回に1死一、三塁から片岡が左翼に同点犠飛。しかし、勝ち越しのホームはこの日も遠かった。

 同一カード3連敗阻止に必死だった。今季初の連敗を喫した前夜、戻った宿舎で星野監督は選手を集めた。そして熱く言葉をぶつけた。「野球は筋書きのないドラマと言われるが、シナリオはある。ミスした方が負けるんや。今までの野球をやってないやないか」。まだ貯金はある。だがミスが重なるちぐはぐな戦い方に「緊急治療」の必要性を感じて飛ばしたゲキ。この日もミスは噴出した。だが負けなかった結果は闘将の気迫が導き出した。

 苦しい戦いをしのいだ後は、甲子園に帰って宿敵・巨人との3連戦だ。打線の「決定力不足」は重苦しさを残した。田淵幸一チーフ打撃コーチ(55)は「開幕戦を思い出し、初心に戻るしかない。我々は出ている選手を信じるしかないんだ」と祈るように言った。巨人に開幕2連勝して快進撃は始まった。勢いを取り戻すには最高の相手。「打線はもうしばらく辛抱せないかん。また甲子園で頑張るよ」と言って最後に見せた星野監督の笑顔が、引き分けの大きな価値を物語っていた。

<写真=同点だ! 8回表1死一、三塁、片岡の左儀飛で浜中(左)生還、同点に追いつく。捕手は谷繁>

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