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星野阪神テコ入れ空転“因縁負け” 阪神星野監督が古巣中日との初対決に敗れた。不振の4番アリアスをスタメンから外して決戦に臨んだが、低調打線が中盤まで沈黙。藪が粘りの投球を続けたものの中継ぎ陣が崩れ、古巣に白星をプレゼントする格好となった。17日、ナゴヤドームで第2ラウンド。プレゼントを続けるつもりはない。
ベンチの奥で星野監督は笑っていた。同点に追いついた直後の7回裏、4点を奪われ突き放された場面だった。それは「きょうはやられたな」と言いたげな笑み。古巣・中日との新たな「宿命の対決」第1ラウンドは3−7。星野阪神の完敗だった。 47年ぶりにプロ野球公式戦が行われた豊橋市民球場を異様な空気が包んだ。大入り1万6000人の8割を中日ファンが占めた。だが星野監督が選手交代を告げにベンチから出て姿を見せるたび、フェンス際に観客が押し寄せドッと歓声が上がった。試合も2本のアーチで許したリードを阪神が7回、しぶとい攻めで同点に追いつく好ゲーム。だが2番手の伊達が炎上し熱戦に終止符が打たれた。「(伊達は)打たれてないやないか。四球と暴投(記録は捕逸)で自滅しただけやないか」。この瞬間だけは怒りの表情に変ぼうした。 試合前、球場に足を踏み入れた瞬間、遠い記憶がよみがえった。「三十数年前、オープン戦で初勝利を挙げた場所なんや」。69年3月23日ロッテ戦。ルーキー星野は7回を2安打1失点の好投で初勝利を挙げた思い出の球場。昨年まで座っていた一塁側ベンチに目をやり「楽しみやな。99%顔見知りやからな」ともつぶやいた。今まで育てたチームと新たにつくり上げたチームの激突。星野監督にしか味わえない「楽しみ」もあった。結果は阪神がチャンスに打ち負けた。「コウスケ(福留)1人にやられた感じやね」と脱帽するしかなかった。 今季最多の7失点で3敗目を喫した。まだ貯金8の余裕はある。だが打線の決定力不足はやはり心配だ。悩める主砲アリアスを先発から外し、4番で一塁にホワイトを起用。レフトには浜中を入れた。だが新打線も動きは鈍い。中日先発バンチに6回まで4安打では勝機が逃げていくのも当然だった。結局ホワイトは2安打を放ったが3番片岡が5打数無安打。新たな悩みも出てきた。「打線はいろいろやってみるよ。きょうの3番も最後の打席は手打ちになってる。やはり3、4番。見定めていかないとな」と星野監督は3番片岡を検討することも示唆した。 開幕から続いた連戦最初の白星は5カードで途切れた。だが連続勝ち越しも、連敗なしも途切れていない。「やったりやられたり、いろいろあるわ」と星野監督はニヤリと笑った。17日の第2ラウンドは昨年までのホームグラウンド、ナゴヤドームに舞台を移す。気持ちと打線を入れ替え、星野阪神は再出発する。 <写真=7回表1死一、三塁、先発藪(右)に代え、代打を送る星野監督。この回、同点に追いつき決戦「豊橋の陣」も最高潮に達したが…>
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