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矢野も震えた!!桧山がV打
鋭く、低いライナーが一、二塁間を破った。地響きのような大歓声が、うねりとなって甲子園を包む。三走赤星がゆっくりとホームイン。0−0の重苦しいムードを打ち破ったヒーロー桧山は、一塁ベース上で右こぶしを握った。メガホンが打ち振られ、何十本もの旗が揺れる。4万8000人が口々に「桧山! 桧山!」と叫ぶ。甲子園劇場は、積もり積もったうっぷんを一気に吐き出した。 8回、ようやくつかんだチャンスだった。7回までわずか1安打。猛虎打線は沈黙していた。が、1死から赤星、今岡、片岡が3連続四球。大声援に気圧された横浜リリーフ陣が乱れた。4番アリアスの三振で再び暗雲が漂ったが、2死満塁から5番桧山が仕事を果たした。「内角の難しいボールだったけど、ヘッドを立てて打てた。歓声? 打席に入る時は集中してて聞こえなかったけど、打った後のコールはよく聞こえたよ。力になるね」。大入りのファンにこたえたい一心で、選手会長が打った。 ナインの帽子には、それぞれ「39」の番号が書かれていた。13日の横浜戦で左肩を脱きゅうし、戦列を離れた矢野の背番号だった。「誰が言い出したとかじゃなく、みんなが自然と書いた」。桧山が明かす。「大事な日だった。口には出さないけど、みんな絶対に負けられないと思っていた」。開幕からの快進撃を支えてきた矢野のために、チームは一丸となった。甲子園の声援の後押しも受けて、決勝点が刻まれた。 「2アウトになったからな。ようあそこで(走者を)返してくれたよ」。星野監督は桧山の一打に胸をなでおろした。終わってみれば両軍2安打ずつ。しかし、虎は勝った。本拠地開幕シリーズは4勝1敗。うち3勝が1−0だった。「接戦で勝つとチームに力がつく。でも、もうちょっと打てるように、みんなで頑張りますよ」。苦笑いしながら、桧山はさらなる進撃を約束した。 <写真=8回裏2死満塁、桧山は右前に決勝タイムリー打を放ち、虎の子の1点をゲット> 田淵コーチの目 田淵チーフ打撃コーチ(桧山の決勝打について)「難しいボールだったが、打てたのは狙い球を絞り込んでる証拠。桧山の経験がものをいったね」
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