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歴史的強さ阪神64年ぶり開幕5連勝

 止まらない。虎が開幕5連勝だ。実に64年ぶりの快進撃で首位をキープした。延長11回、代打ホワイトが押し出しの四球を選び横浜を3タテ。巨人に続いて横浜も敵地で撃破。恐るべし星野阪神。5日から昨年日本一のヤクルトと神宮で対戦。王者もイッキに粉砕だ。

◇4日◇横浜
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
阪 神

横 浜

【神】星野伸、伊達、(勝)金沢、(S)バルデス―矢野
【横】川村、木塚、竹下、斎藤、(敗)グスマン―相川

 ウイニングボールをミットに収めると矢野がはじけるように跳びはねた。ベンチからは波のように虎ナインが飛び出した。星野監督も興奮で顔を真っ赤に染め小走りに駆け出していた。延長11回、3時間53分の激闘。最後に笑い、喜びを爆発させたのは強い猛虎軍団だ。64年ぶりの開幕5連勝は劇的だった。

 しびれるような接戦の中で決勝点を奪ったのは新助っ人・ホワイトの「目」だった。11回表、先頭の片岡が中前にはじき返し、不振を極めていた主砲アリアスも11打席ぶりのヒットを左前に放ち続いた。桧山が送って坪井は敬遠。矢野が二ゴロに倒れた2死満塁で「代打ホワイト」が告げられた。

 前日は特大2発を放った男が、この日は1度もバットを振らなかった。「自分の打てるところは分かっている。あそこはボールなんだ」。横浜グスマンの配球を読みきっていた。3連続ボールの後も簡単に手を出さずフルカウントまで粘った末に押し出しの四球を選んだ。「打とうが押し出しになろうが打点がつけば勝てる。勝てばいいんだ!」と吠えた。

 安芸キャンプでの入団テスト。合格となった決め手が「外国人選手には珍しい選球眼のよさ」だった。米国、メキシコ、韓国と渡り歩いてきた中でとぎ澄まされた「虎のタイソン」の目が決勝点を導き出した。「あいつは頭ええわ。3ボールになってサインを見ずに自分で待って2−3から勝負にいった。たいしたもんや」。星野監督を感心させたホワイトが、生まれ変わった虎を象徴している。

 「接戦をよく頑張った。みんなの気持ちが前にいっていた。みんな攻めてるから、向こうが受け身になった」。闘将もさすがに興奮していた。「まず負けんようにと考えていた」。だが延長10回裏には今季初登板の金沢をマウンドに送るギャンブルにも出た。「オレも度胸あるよな」と思わず笑ってしまう。だが、それが的中する。野手14人、投手4人をつぎ込んでの横浜退治。目指してきた一丸野球で手にした勝利だけに、星野監督の喜びもひとしおだった。

 破竹の快進撃は64年ぶりという快挙にまでたどり着いた。「苦労したな。64年というのはクリアするのは大変なことなんだ。でもこういうゲームは大きいね。本当に力をつけた証明? そう自信を持ってやっていってほしいな」。試合を重ねるたびに成長していく選手が、頼もしくてしようがない。試練の関東遠征8番勝負の勝ち越しを早々と決め、単独首位も守った。5日からは相手が王者ヤクルト。だが生まれ変わった虎に恐れるものはなにもない。

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