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虎のタイソン合格

 「虎のタイソン」が誕生した。阪神でテストを受けていたデリック・ホワイト外野手(32=メキシカン・リーグ)が21日、「6番レフト」で紅白戦にフル出場。第1打席に星野伸の変化球を見極め、四球を選んだ。この選球眼が首脳陣の目にとまり、合格が決定。2打席目にも、右前打を放つなどマイク・タイソン似の顔つきは見かけ倒しではなかった。22日以降に正式契約を交わし、そのまま練習にも参加。7人目の新外国人が星野阪神をさらに熱くする。

星野伸のカーブにバット止まった

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 ホワイトがバットを振らずに合格を決めた。2回裏の第1打席はテストにふさわしい左腕星野伸との対決。フルカウントまでもつれた7球目は内角低めを突くカーブ。「ボールを見て、強く叩くことだけを考えていた」。派手なアピールは考えず、冷静にボール球を見送った。この四球が合否の分かれ道となった。

 タイソン似の迫力ある顔つきからは想像できない選球眼。星野監督は「変化球にバットが止まっていた。オレは面白いと感じたよ」と評価。田淵チーフ打撃コーチも「あれは投手が嫌やね。ハングリーさもいい」と賛同。試合後に星野監督ら現場、フロント5人の首脳陣が集まり、満場一致で契約内定が決定。ホワイトは「光栄だ。伝統のあるチームで勝利に貢献したい」と声を弾ませた。

 米、韓、メキシコを経て、4カ国目の“野球”にたどり着いた。渡り鳥の経験は日本でも発揮。今回は5日間のキャンプ参加予定でバットは持参せず。アリアスから借りていたが、フィットせずに阪神ナインのバットをチェックした。「長さ、感触が気に入った」と前日20日に広沢の赤いマスコットバットを譲り受けた。1 キロ の重さも気にせず、第2打席では右前打。「あんなのよく試合で使うよ」と広沢もそのパワーに目を丸くした。

 “タイソン”の愛称もOKだ。イメージが悪いため、気乗りはしていなかったが「そう呼ぶなら仕方がない。チームが勝ち続けるまでいいよ」と納得した。アリアス、エバンスへの刺激はもちろん、外野手に与える影響も大きい。「最善の力を出して、優勝できればいい」。ホワイト加入で星野阪神はさらに熱くなる。

<写真=紅白戦2回裏1死、ホワイトは星野伸の変化球を見極め四球を選ぶ。捕手は矢野>

 ◆デリック・ホワイト(Derrick Ramon White) 1969年10月12日、米サンフランシスコ出身。オクラホマ大では心理学を専攻。91年にプロ入りし、93年エクスポズでメジャー昇格。米大リーグ4球団でプレー。00年は韓国、米独立リーグ、メキシカン・リーグと渡り歩いた。家族はラサンドラ夫人(30)。185 センチ 、102 キロ 。右投げ右打ち。

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一枝氏「実戦的バッター」

 ホワイトの特性は詰まった当たりが内野の頭を越す実戦的なバッティングだ。派手に本塁打を量産するタイプではなさそうだが、選球眼も悪くないし、粘りもある。相手投手にとっては嫌なタイプの打者かもしれない。あとは、どれだけ日本の野球に慣れるかにかかっている。外国人が苦手とする外角のストライクゾーンをかすめて逃げていくスライダーにどう対応するか。これが成功のカギになりそうだ。 (日刊スポーツ評論家)

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